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【2021年版】オーガニックの日焼け止めと普通の日焼け止めの違いとは? 人気のおすすめ商品も紹介

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2021.08.16

オーガニックの日焼け止めは、ナチュラルスキンケアにこだわる人から好まれています。ただ、「肌にやさしそう」というイメージだけで選ぶと思いがけない落とし穴も!?

オーガニックの日焼け止めを選ぶ前に、メリット・デメリットを確認し上手な選び方をマスターしておきましょう。きっと、あなたの目的やニーズにあったベストな日焼け止めを見つけられますよ。

オーガニックの日焼け止めとは?

レモンと黄色いクリーム

オーガニックの日焼け止めと呼ぶからには、一般の日焼け止めとは異なる点があります。ここでは、オーガニックそのものの意味から明確な基準までを解説。日本製と海外製との違いについても確認しましょう。

そもそもオーガニックってどういうこと?

オーガニックの日焼け止めへの理解を深めるには、そもそもオーガニックとはなにかを知る必要があります。オーガニックとは「有機の」という意味をもち、できるだけ化学に頼らず自然の営みを生かした方法で農産物や畜産物を生み出すことを目的としています。

では、農産物でも畜産物でもない「日焼け止め」に、なぜオーガニックが適用されるのか。ここからオーガニックの日焼け止めについて基準などを見ていきましょう。

オーガニックの日焼け止め|化学肥料や農薬を控えたオーガニック原材料を配合

オーガニックの日焼け止めのカギは「成分」です。

前項で「オーガニックはなるべく化学の力に頼らない」と述べましたが、化学的な農薬や肥料、遺伝子組換え技術などを用いず、自然界にある空気・土壌・水などを生かして生産された植物由来の成分が使われています。

たとえば、油分にはシアバターやココナッツオイルなど、保湿成分にはカモミールエキスやローズヒップオイルなどの有機成分を使用。

また、日焼け止めには香料や保存料などのケミカル成分を使用することが多いですが、オーガニックの日焼け止めはケミカル成分の使用も制限されています。

香料に天然精油が使われたり、保存料そのものを使用しないなど、ノンケミカルにこだわった商品がよく見られるのも特徴。さらに、日焼け止めに欠かせないUVカット成分には、肌への負担が大きい紫外線吸収剤ではなく、酸化チタンや酸化亜鉛でできた紫外線散乱剤を使用していることが多いです。

日本の有機JASにはコスメやヘアケア用品に関する基準はなし

実は、日本には日焼け止めなどのコスメやヘアケア用品をオーガニック認証する基準がありません。有機JASという日本独自のオーガニック認証がありますが、有機JASは「農産物」「畜産物」「加工食品」「飼料」の4つの分野のみに定められている規格です。

つまり、極端にいうと、オーガニック原料がほんの少ししか入っていない商品でも日本ではオーガニックと表記できてしまいます。そのため、オーガニックの整備が進んでいる海外の認証を受けた商品もあるのです。

「日本製のオーガニックコスメが使いたい!」という場合は、海外の有機認証を取得した国産商品や、メーカー独自の基準を掲げ成分について詳しく説明している国内ブランドの商品を選ぶことをおすすめします。

オーガニックの日焼け止めのメリット・デメリット

ビンに入った茶色の液体成分にこだわるオーガニックの日焼け止めですが、メリット・デメリットがあります。もし、オーガニックの日焼け止めを購入しようか検討しているなら、しっかりとチェックしておきましょう。

オーガニックの日焼け止めのメリット1|安全性が比較的高い

オーガニックの日焼け止めの最大のメリットは安全性です。「自然由来の厳選素材を成分として使用している」「ケミカル成分を使用しない」など成分がカギ。肌への負担が低いため、個人差もありますが肌荒れなどのリスクが減ります。

オーガニックの日焼け止めのメリット2|環境への負担が少ない

先に述べたように、オーガニックは化学的な物質の使用が控えられています。

そのため、土壌の微生物の生命が守られ、水にも有害物質が混じりにくいため水質保全につながり、自然の状態が保たれることにより食物連鎖が正常に行われるなど、地球環境にもやさしいと考えられています。

このように、オーガニックの日焼け止めは、普段からナチュラルな生活を心がけている方、環境保全への意識が高い方にもおすすめです。

オーガニックの日焼け止めのデメリット1|やや落ちやすい

オーガニックの日焼け止めは、やや落ちやすいのがデメリットです。ケミカル成分の使用を控えているため、汗や水に弱い面もあります。日常レベルでの使用でも1~2時間おきに塗り直すなど対策しましょう。

オーガニックの日焼け止めのデメリット2|オーガニック原料が少ない可能性もある

「オーガニックの日焼け止め」として販売されていても、有機成分がどれぐらい入っているかは商品によって差があります。また、オーガニック成分以外の原材料にケミカルなものが使われていることもあるのです。

実際のところ、100%オーガニック成分で作られている日焼け止めはなかなかありません。

しかし、有機成分の配合量や、どの成分がオーガニックなのかを明記している商品もあるので、気になる方は詳しく確認してから購入しましょう。

オーガニックの日焼け止めを選ぶ5つのポイント

泡タイプの洗顔これからオーガニックの日焼け止めを選ぶなら、外せない5つのポイントを要チェック。オーガニックの日焼け止めを初めて購入する場合でも見極められるよう、わかりやすいポイントを解説します。

1. 成分|紫外線吸収剤か紫外線散乱剤か

特に日本製の場合はオーガニックの認証マークがついていないこともあるため、成分は重要ポイントです。日本製であっても「オーガニック成分」などは謳えますから、オーガニックを打ち出しているか、「自然由来」であるかなどを確認します。

もちろん、UVカット成分が紫外線吸収剤か紫外線散乱剤かもチェックしましょう。

紫外線吸収剤とは、紫外線の熱を化学的に吸収し、熱エネルギーなどに変換して反射させ、皮膚内への紫外線の浸透をブロックするものです。UVカット効果は高いものの、化学反応を起こす際に肌に強い負担がかかるとされています。

なお、日焼け止めによく用いられる紫外線吸収剤の成分には、

  • メトキシケイヒ酸オクチル
  • メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
  • ジメチルPABAエチルヘキシル
  • t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
  • オクチルトリアゾン

などがあります。

一方の紫外線散乱剤とは、肌の表面を物理的に覆って紫外線を皮膚の表面で反射・散乱させるもの。紫外線吸収剤に比べてムラや白浮きが起こりやすいといわれていますが、肌への負担は比較的おだやかです。

前述のとおり、紫外線散乱剤には酸化チタンや酸化亜鉛などの種類があります。

また、オーガニックの日焼け止めは、香料の代わりに植物のエッセンシャルオイルを配合したものや保存料を使っていないものなど、天然や無添加にこだわった商品も豊富。気になる方はしっかりチェックしましょう。

2. 認証マークがついているか

海外のオーガニック認証を取得したコスメには、認証マークがついているものが多いです。認証マークがあれば、一目でオーガニック製品であることがわかります。どのような認証があるのか代表的なものを挙げておきます。

◆海外のオーガニック認証一例

  • ECOCERT……フランス
  • COSMEBIO……フランス
  • BDIH……ドイツ
  • NaTrue……ベルギー
  • ICEA……イタリア
  • demeter……ドイツ
  • ACO……オーストラリア

特にヨーロッパは、オーガニックの先進地域です。1つの国に複数の有機認証制度があり、それぞれ独自の認証基準を持っています。ただし、「オーガニックの成分を使用」「ケミカル成分の不使用」などの大きな要素での差はありません。

3. UV対策|SPF値やPA値

どれだけ成分が高品質でも、日焼け止めが肌や生活レベルに合っていなければ意味がありません。自分に必要なSPF値やPA値に合わせて選ぶことも大切です。

ここで、今さら聞けないと思っている方のために、日焼け止めには欠かせない数値、SPFとPAについて解説しましょう。

まず、私たちの体に届く紫外線には

  • UVA(紫外線A波):全紫外線のうちの約95%を占め、肌の奥まで浸透してシミ・シワ・たるみなどの原因になる
  • UVB(紫外線B波):エネルギーが強く、サンバーン(赤い日焼け)やサンタン(色素沈着)、シミ・そばかすなどを引き起こす

の2種類があります。

SPFとは「Sun Protection Factor」の略で、主にUVBを防ぐもの。数値が高いものほど防御力が高く、SPF50を超えるものは「SPF50+」と示されます。

PAは「Protection Grade of UVA」の略で、UVAを防ぐ効果を「+」の数で示します。+の数が多いほど防止効果が高く、現在の基準では「PA++++」が最大です。

◆必要なSPF値やPA値の目安は?

  • 屋内、少しの散歩など……SPF15/PA++
  • 日常的な買い物、通勤など……SPF20〜30/PA++~+++
  • 海や山でのレジャー……SPF40〜50/PA++++

4. タイプ|クリームやスプレーなど

あくまでも目安ですので季節や肌の状態、ほかのメイク品とのバランスも考えて選びましょう。

オーガニックの日焼け止めにも、さまざまなタイプがあります。それぞれのタイプに合うシーンや目的に合わせて選ぶのもポイントです。

◆日焼け止めのタイプ

  • クリームタイプ……屋外でのレジャーやスポーツなど塗り直しが難しい場合に
  • ミルクタイプ……スキンケアの仕上げやベースメイク前の保湿に
  • スプレータイプ……メイクの上からの重ねづけや屋外でのボディの塗り直しに

あとはテクスチャーの好みや過ごし方に合わせるのもよいでしょう。

5. 便利ポイント|下地兼用・せっけんで落とせる

オーガニックであっても便利なのは嬉しいポイント。たとえば、下地機能のあるものなら肌を摩擦する回数が減るため美肌ケアにもなりますし、なにより時短になります。

なお、オーガニックの日焼け止め下地について興味がある方は、こちらの記事で詳しく解説しているのでご覧ください。

また、せっけんでスルッと落とせるものも肌への負担が少なくおすすめ。日焼け止め以外のベースメイクがBBクリームや下地とフェイスパウダーだけの軽め仕上げなら、せっけんでも十分きれいに落ちます。

オーガニックの日焼け止めは比較的肌への負担が軽く安全なものが多いですが、赤ちゃんや敏感肌の人でも使いやすいようせっけんで落とせることが記載されている商品もあるので、気になる方はぜひチェックしてみましょう。

そのほか、ウォータープルーフのアイテムなら水や汗に強く落ちにくいので、塗り直しの手間が省けて便利です。

おすすめのオーガニックの日焼け止め5選

UVカット用品
オーガニックの日焼け止めにもたくさんの商品が存在します。今回は、巷でも人気の高いおすすめアイテムを5つ紹介しましょう。

シンピュルテ|パーフェクトUVミルク プロテクション

アロエベラ液汁やクランベリー種子油など、ぜいたくに有機成分を配合した日焼け止め。ECOCERT認証を受けており、ベストコスメ受賞経歴を持つなど、品質にも安心感があります。

オーガニックながら、SPF50+、PA++++と紫外線カット力はピカイチ。白浮きしにくく汗や水分に強いので、夏のレジャーシーンでも活躍してくれるでしょう。保湿・美容に効果的な植物成分もたっぷりで、スキンケアにも一役買ってくれます。

ヴェレダ|エーデルワイスUVプロテクト

オーガニックのオリーブ果実油やホホバ種子油を配合した、SPF38、PA++、NATRUE認証済みの日焼け止めです。

成分の中で特に注目したいのは、商品名にも入っているエーデルワイスのエキス。強力な紫外線や気圧・気温の激しい変化などの過酷な環境に耐えて美しい花を咲かせるエーデルワイスは、生命力が強く、うるおいをしっかりホールドして皮膚を守ります。

肌をみずみずしく保ちつつ、日常の紫外線から保護してくれるでしょう。化粧下地としても使えますが、外に出るときはこまめな塗り直しがおすすめです。

ハレナ|オーガニックUVミルク (日やけ止め乳液)SPF50+ PA++++

植物をふんだんに使用したオーガニックの日焼け止め。SPF50+、PA++++という高い防御力で、カミツレやローズヒップでUVAを、セージやハイビスカスでUVBを防ぎます。空気中の汚染物質やブルーライトもカットしてくれる優れものです。

なめらかに肌の上をすべって伸び、ヒアルロン酸・セラミド・アロエなどの美容成分の力でしっとり感もキープします。

くすみや毛穴の凹凸などの肌トラブルをカバーし、下地としても使える便利アイテム。ウォータープルーフなので崩れにくく、メイクのヨレやテカリも防げるでしょう。

チャントアチャーム|UVフェイス&ボディプロテクター

有機JAS規格に則った栽培方法で作られたハーブのエキスをたっぷり使用。さらに、赤ちゃんや敏感肌の方でも使えるよう、肌へのやさしさにもこだわって作られています。無香料・無着色で、紫外線吸収剤・石油系界面活性剤・パラベンなども使っていません。

伸びやすく、べたつかないのにしっかりうるおいます。SPF43、PA++と高い紫外線カット力を持ちつつ、顔にも体にも使えて、せっけんで落とせるのも嬉しいポイントです。

アロベビー|UVモイストミルク

赤ちゃんとママのことを考えた製品づくりを行うアロベビー。繊細な赤ちゃんの肌を健やかに守る商品ラインナップです。

UVモイストミルクは国産オーガニックで、石油系界面活性剤・鉱物油・アルコールなどの添加物を使用しておらず、新生児から使用OK。SPF15、PA++で、シア脂やバオバブ種子油などのパワーで皮膚を乾燥から守りつつ、紫外線をブロックします。

せっけんを使わなくてもお湯で落とせるやさしさも、安心ポイントです。

自分の好みに合った日焼け止めを見つけよう!

クリームと緑の葉ここまで、オーガニックの日焼け止めについてメリット・デメリットから上手に選ぶポイントまでを解説してきました。ここで、オーガニックの日焼け止めの特徴を改めて振り返っておきましょう。

  • オーガニック栽培の植物など自然由来の成分を使用している。
  • 香料や保存料などにもケミカル成分を使用せずノンケミカルにこだわっている。
  • UVカット剤には紫外線吸収剤ではなく、酸化チタンや酸化亜鉛などの紫外線散乱剤を採用している。
  • オーガニック認証がついているものは海外製なので、もし日本製を探すならメーカーの独自基準をチェックすること。

オーガニックに限らず、化粧品は好みの使用感や肌へのフィット感が大切。ぜひ、オーガニック製品の特徴をふまえ、あなたのニーズにピッタリの日焼け止めを見つけてくださいね。

参考:
有機食品の検査認証制度:農林水産省(農林水産省)
Q&Aでオーガニックを知ろう!(日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会)

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