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オーガニックの石鹸とは? 無添加とどこが違うの?|オーガニック石けんを選ぶ5つのポイント

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2020.04.11

肌を清潔にするための石けんは、安心、安全な成分でできたものを使いたいですね。オーガニックの石けんであれば安心なだけでなく、満足する洗い上りも手に入れることができますよ。今回はオーガニックの石けんの特徴について、また選ぶときのポイントについてご紹介します。

オーガニックの石けんとは? 無添加とどこが違うの?

オリーブオイルと有機野菜とチーズ

肌への安心を考え、オーガニックの石けんを使う人が増えています。しかしオーガニックについて、漠然と分かっていても深く知っている人は多くないようです。ここではオーガニックについて、またオーガニックと同様、安心・安全なイメージを持つ無添加石けんとの違いについてご紹介します。

成分に化学肥料・農薬を使用して育てたものがない|ソープ素地やオイルなど

オーガニックとは「有機」と同様の意味を持ち、化学肥料や農薬に頼らずに自然の恵みを生かした農法や加工法を行うことです。

オーガニックが広く普及することで人々の生活の安全性が高まったり、また環境や動植物によい影響を与えたりするといわれています。

オーガニックの石けんとは、オーガニック製法で育った植物などを原料にして、石油系の合成成分や着色料といった肌に刺激を与える成分を使用せずに作られた石けんです。人の肌だけでなく、環境にも優しい石けんといえます。

石けんの元になるソープ素地の主原料は、オイルと劇薬である苛性ソーダです。石けんを作る過程で苛性ソーダの毒性は完全に抜けるため、安全に使用できるようになります。

ソープ素地にハーブやエッセンシャルオイルなど、肌に有効な成分を加えたものが石けんです。こうした原料のほとんどがオーガニックであるかどうかが、オーガニック石けんの目安になります。

国産の石けんとオーガニック認定|有機JASにはコスメやヘアケア商品の基準がない

日本には農林水産省が定めた有機食品の検査認定制度があります。認定の対象は農産物・加工食品・畜産・飼料で、登録認証機関が検査して認証された事業者のみが「有機JASマーク」を貼ることが許されます。

「有機」や「オーガニック」といった名称を表示できるのは、日本では有機JASマークのある農産物や農産加工食品のみです。残念ながらオーガニック石けんを含めたオーガニックコスメやヘアケア商品などに関する基準はありません。

そのためオーガニック石けんの基準は販売する各メーカーに任されていて、原材料の数%しかオーガニック成分を使用していない石けんでも「オーガニックの石けん」と表示される場合があるようです。

このように日本には明確なオーガニック認定制度はありませんが、海外に目を向けるといくつかの団体がオーガニックの基準を設けて認定を出しています。例えばフランス国際有機認証機関「エコサート」は厳格な基準を持つ世界最大の認定機関です。

こうした認定機関の認証は、本物のオーガニック石けんを選ぶときの一つの目安になります。

無添加とはどこが違うの?

「無添加石けん」の「無添加」とは、2001年に当時の厚生省が指定した102種類の「旧表示指定成分(アレルギーなどの皮膚障害を起こす可能性がある成分)」を使用しないことを指します。つまり、原材料にオーガニック由来のものを使用する意図は含まれません。

102種類の肌に悪い成分が含まれていないので安心して利用できそうですが、実はそれ以外の石油系由来の合成成分を使用している可能性があるのです。

海外の多くのオーガニック認証機関では、原材料がオーガニックで、さらに化学物質などが含まれていないものをオーガニック製品と認証しています。「無添加」の言葉をうのみにするのではなく、何が無添加なのか、どのような原材料を使用しているかを確認することが大切です。

おすすめのポイントは? 自分にぴったりのオーガニック石けんを選ぶ方法

オリーブオイルとコスメ

最近は店舗だけでなく、インターネットでもさまざまなオーガニック石けんを手に入れることができますね。「どれが私に合っているの?」と迷う人もいるのではないでしょうか。

ここでは自分好みのオーガニック石けんを選ぶポイントについてご紹介します。参考にしてくださいね。

1. 認証マークはついているか

オーガニック石けんを選ぶとき、大切なのが「本当のオーガニック石けんを選ぶこと」です。残念ながら日本では「オーガニック石けん」と表示されていても、原料の一部しかオーガニックを使用していないものがあります。本当のオーガニック石けんかどうか分からないときは、認証マークを目安にしましょう。

海外、とくにヨーロッパのオーガニック石けんには認証マークがついています。認証機関の一つ、先ほどご紹介した「エコサート」が認証した商品には、95%が自然原料であること、遺伝子組み換えでないことといった厳しい基準が求められています。

また同じくフランスのオーガニック化粧協会「コスメビオ」が認証した商品は、100%天然由来から構成されていて、かつ石油由来物質を使用していないといった、エコサートよりさらに厳格な基準が求められます。

そのほかにも「BDIH(ドイツ化粧品医薬品商工連盟)」「ソイルアソシエーション(英国土壌協会)」など、ヨーロッパにはさまざまな認定機関があります。

こちらの石けんはエコサートの認証がついたものでオーガニックでも有名なブランド、メルヴィータの石けんです。

2. 成分|石けん素地

石けんは石けん素地をもとに作られています。石けん素地の原料は牛脂、ヤシ油、パーム油、オリーブ油などで、それらが「オーガニック」と表示されているものを選べば安心ですね。

また多くの石けんには、保湿力や洗浄力、また石けんの香りづけのために、植物エキスやアロマオイルなどが配合されています。そうした成分についてもオーガニックであるのかをチェックするとよいですね。

3. 洗い上がりの感触|さっぱり・しっとり

石けんに含まれる成分によって、洗い上りの感触が違います。脂性肌の人には洗浄力が強めで洗い上りの感触がさっぱりする石けんがおすすめです。逆に乾燥肌に悩む人には優しい洗浄力でしっとりするタイプの石けんがよいですよ。

石けんがどちらのタイプかわからないときは、原料を確認してください。牛脂や馬油などの動物系が主に使用されていればさっぱりとした洗い上り、植物系のオイルが主成分であれば優しい洗い上りとなる傾向があります。

こちらのキヨエの石けんはオーガニックの認証こそないですが、石けん素地の不使用、人口添加物の不使用など無添加を意識され、高級オリーブオイルによる高い保湿力も人気の一品です。

4. 使用方法|洗顔・シャンプー

石けんで顔や体を洗う人は多いと思います。実は石けんによっては顔や体だけでなく、髪の毛を洗えるものもあります。オーガニック石けんの洗浄成分で髪の汚れを優しくしっかり落とせるだけでなく、コシを出したり抜け毛を減少させたりという効果も期待できますよ。

石けんで顔や体を洗うときにはしっかり泡立ててから使用てください。洗髪はお湯で髪をしっかり予洗いしてから泡立てた石けんで優しく洗います。石けんによっては洗髪後に専用のリンスなどを使用して、髪のごわつきを抑えるようにします。

5. タイプ|固体・液体

石けんには固形タイプと液体タイプがあり、それぞれに特徴があります。洗浄力は固形石けんが優れていて、しっかり洗いたい人におすすめです。

手軽さを考えれば液体石けんです。最近では泡で出てくるタイプもあり、泡立てる手間が必要ないので小さなお子様でも簡単に使うことができますよ。

コストパフォーマンスは固形石けんに軍配が上がります。オーガニック石けんはそうでないものより高額なことが多いので、少しでも安くオーガニック石けんを利用したい人にはありがたいですね。

自分にぴったりのオーガニック石けんを見つけよう!

洗顔する時の優しい泡

化学肥料や農薬に頼らず、自然の恵みを生かして育った原料を主成分とするオーガニックの石けん。石油系合成成分などが使用されていないため、肌に優しく安心して使用することができます。

最近では日本でも多くのオーガニック製品を目にするようになりました。しかし明確な基準は定められておらず、販売メーカーが独自に「オーガニック」と表記している商品の中には、オーガニック成分が少量しか配合されていないものもあるようです。

本物のオーガニック石けんを使用するなら、海外の厳格な基準をもつオーガニック認定機関が認めたものを選びましょう。「エコサート」や「コスメビオ」などに認定されたものなら、安心して使用できますよ。

満足できる石けんを選ぶには、洗い上りや用途にこだわることも大切です。記事を参考にして、自分好みのオーガニック石けんを見つけてくださいね。

参考元:
有機食品の検査認証制度:農林水産省(農林水産省)

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