お気に入りの服が、タンスにしまっている間に虫に食われてしまったら嫌ですよね。そこで、シーズンオフの衣類などをしまっておく際に活躍してくれるのが防虫剤。
しかし、防虫剤はどれも同じかというとそうではありません。今回は、オーガニックの防虫剤に注目し、普通の防虫剤との違いに触れながら解説します。オーガニック防虫剤が気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。
オーガニックの防虫剤とは?
では、早速、オーガニックの防虫剤は普通の防虫剤とはどこが違うのかについて説明します。
有機栽培された天然由来成分が配合されている
オーガニックの防虫剤には、普通の防虫剤には使われていない有機栽培の植物成分が配合されていることがポイント。「オーガニック」と「有機」は同じ意味です。
有機栽培は「有機農業」とも呼ばれ、自然界にあるものの力を生かし、化学的な物質や遺伝子組換え技術などの力に頼らずに農作物を育てる農業のこと。土壌や水などが化学物質で汚染されないので、環境にもやさしい農業として注目されています。
オーガニックの防虫剤には、このようにして育てられた植物から得られる成分が使用されているのです。
オーガニックには厳しい認証基準がある
オーガニックを名乗るには、所定の基準を満たしていることを有機認証機関によって認められなければなりません。ただし、日本にある公的な認証基準は「有機JAS」というもののみ。農産物・加工食品・飼料・畜産物という食にまつわる4種しか認められていません。
そのため、国内に公的な有機認証のないコスメやホームケア用品などは、一定の水準を満たしていればオーガニックとして販売できますが、定義や基準にはあいまいな部分があります。
なお、オーガニックは世界的に見ると、フランスの「ECOCERT(エコサート)」やアメリカの「USDA」などさまざまな基準があります。日本製の商品でも、海外のオーガニック認証を受けているものもたくさん存在しています。
オーガニックの防虫剤はなぜおすすめなの?
オーガニックの防虫剤の利点とはどのようなところなのでしょうか。
成分の安全性が比較的高く安心して使える
前の部分で有機栽培について解説したように、オーガニックの商品は原材料の栽培の段階からこだわって製造されています。そのため、成分の安全性が比較的高く、安心して使えるといえるでしょう。
天然アロマの香りで防虫できる
オーガニック防虫剤に用いられる虫除け用の香り成分には、天然由来のものが使われていることが多いです。香料のような人工的な香りが苦手な方も、天然植物などの香り成分なら使いやすいのではないでしょうか。
オーガニックの防虫剤にもデメリットや注意点はある?
では、オーガニック防虫剤には悪い点はないのかというと、気になる部分もあります。それは、こだわって作られるため生産コストがかかり、商品の価格が一般的な防虫剤と比べて高めであることです。
たとえば、普通の防虫剤とオーガニックを同じメーカーの吊り下げ式で比較したところ、1個あたりの値段はオーガニックのほうが約3.6倍高いという結果が出ました。(あくまでも一例です)
しかも、普通のタイプは1年用、オーガニックは半年用なので、普通の防虫剤のほうがコスパは高いでしょう。
また、オーガニックの防虫剤は製造に手間がかかることもあり、流通している種類が少ないのが現実。そのため、選択肢は一般的な防虫剤よりも狭いです。
マイナス面も考慮しつつ、それでも使ってみたいと思えば、オーガニックの防虫剤を選びましょう。
オーガニックの防虫剤を選ぶポイントを解説!
つづいては、オーガニックの防虫剤の上手な選び方について説明します。
1. オーガニック成分をチェック
まず、商品の成分表示を見て、どんなオーガニック成分が配合されているかをチェックしましょう。ちなみに、オーガニック防虫剤だからといって、全ての成分がオーガニックとは限りません。香りや持続力など、オーガニック成分の効能に注目するのも良いですね。
2. 使いたい場所に合わせて選ぶ|クローゼット・引き出し
使いたい場所に合わせて防虫剤のタイプを選ぶ方法もあります。どんなタイプがあるのでしょうか。
クローゼット|吊り下げタイプ
クローゼット内でハンガーにかけた衣類のそばに使用するなら、ハンガー式の吊り下げタイプが便利です。ウォークインクローゼットに使えるタイプもあり、防虫効果の範囲が異なります。使う場所に合わせて選びましょう。
引き出し|置くだけタイプ
引き出し・タンスや衣装ケース内の防虫には、置くだけで使えるタイプがおすすめ。衣類の上に置けば虫食いを防げるので、使い方も簡単です。
ベッドやソファー|スプレータイプ
衣類以外にベッドやソファーにも使えるスプレータイプもあります。日常的に洗いにくい布製品などに、シュシュッと吹きかけるだけで使えて便利です。
おすすめのオーガニック防虫剤2選を紹介!
最後に、おすすめのオーガニック防虫剤を2つご紹介します。
アース製薬|衣類防虫ケア natuvo 引き出し・衣装ケース用12個入
オーガニックのスペアミントオイルなど、天然由来の植物精油をたっぷり配合した引き出し用の置くだけ防虫剤です。
一般的な防虫剤によく使われる、パラジクロルベンゼンなどの化学成分は一切不使用。ナチュラル成分100%のうち、オーガニック成分が75%という高配合率です。
なお、同シリーズの防虫剤は、ほかにクローゼット用やスプレータイプもあります。使い道に合わせてお選びください。
メイド オブ オーガニクス|オーガニック ファブリック スプレー ダニオフ
大切な衣装をおよそ9割ものダニから守ってくれる、スプレータイプのオーガニック防虫剤。アロエベラ液汁、コウスイガヤ油、ラベンダー油などの有機成分を配合しています。
衣服のほか、カーペットや車のシート、ソファなど布製アイテムの防虫に。天然成分たっぷりの良い香りなので、ファブリックスプレーとしても使えます。
オーガニックの防虫剤で優しく衣類を守ろう!
オーガニック防虫剤の特徴はつかめたでしょうか。手間ひまをかけ、丹精込めて育てられた植物から抽出された成分を使っていることがわかりましたね。
特に衣替えのシーズンは防虫剤が活躍する時期。今まで使っていた防虫剤から、オーガニックへの切り替えを検討してみてはいかがですか。
なお、オーガニック防虫剤の効果を最大限にするためには、使う場所に適したタイプを選ぶことも重要です。提示したおすすめ商品も参考にしながら、あなたの使用目的にふさわしいアイテムを選択しましょう。