大人から子供まで人気の高い食品であるパスタ。そんなパスタも、健康志向の人達の間ではオーガニックのパスタが注目を集めてきています。しかし、オーガニックのパスタがどういったものなのか、よくわからない人もいるのではないでしょうか。
今回はオーガニックのパスタについて解説し、オーガニックのパスタの選び方やおすすめの商品を紹介します。
オーガニックのパスタとは? 普通のパスタとどこが違うの?
オーガニックのパスタは、普通のパスタとどう違うのでしょうか?まずはオーガニックのパスタがどういったものなのか見ていきましょう。
有機栽培されたデュラム小麦などから作られている
オーガニックのパスタと普通のパスタの最大の違いは、原料にあります。オーガニックのパスタは、有機栽培された小麦や玄米、豆などから作られています。有機栽培とは、化学的に合成された肥料や農薬などを使わず、できるだけ自然の力を生かした農業方法のことです。
オーガニック(有機農業)という言葉は、有機農業推進法という法律で以下のように定義されています。
- 化学的に合成された肥料及び農薬を使用しない
- 遺伝子組換え技術を利用しない
- 農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減する
化学成分などを使わず、土壌や空気、水など、環境への汚染をできる限り抑えて栽培した原料から作られたパスタのことを、オーガニックのパスタと呼びます。
有機認証基準をクリアしている|有機JASなど
日本には、有機JASというオーガニックの認証規格があります。農産物・加工食品・飼料・畜産物という4種類の品目に対し、有機栽培の基準を満たしていれば有機JASの認証を受けることができます。
パスタのような加工食品は、原料の栽培方法だけでなく加工の段階でも厳しい審査があり、この基準を満たしたものだけがオーガニックのパスタを名乗ることができます。
認証された事業者のみが有機JASマークを貼ることができ、このマークがない商品には有機やオーガニックという表示を使うことができません。つまり、パッケージに有機JASマークがあるパスタは、ひと目でオーガニックのパスタだとわかるということですね。
オーガニックパスタのメリット・デメリットを解説!
オーガニックのパスタは、なぜ人気があるのでしょうか?ここではオーガニックのパスタの人気の秘密と、同時にデメリットについて解説していきます。
オーガニックパスタのメリット|安全性が高い
先程お伝えしたとおり、オーガニックのパスタは国が定めた有機認証基準をクリアしている商品です。化学的に合成された肥料や農薬を抑え、また、加工の段階でも添加物をできる限り使用せず作られています。
そのため安全性が高く、比較的安心して口にすることができると言えるでしょう。
オーガニックパスタのデメリット|価格が高め
安全性が高いオーガニックのパスタですが、素材や製法にこだわり手間暇をかけて作られているため、どうしても値段が高めになってしまうというデメリットがあります。たとえばイタリアのパスタブランド、「ディ・チェコ」のオーガニックパスタは2kgで2,000円前後。
100gあたりで計算すると約100円ですが、スーパーで販売されている、オーガニックではない普通のパスタは100gあたり40円前後のものが多いです。店によっては30円前後のものもあり、比較すると割高に感じてしまいます。
オーガニックのパスタを選ぶ3つのポイント
オーガニックのパスタは、安全性が高くお子さんにも比較的安心して与えることができる食品です。しかし、一口にオーガニックのパスタと言っても数多く種類があり、何を基準に選べばいいのか迷ってしまいますよね。
ここからは、オーガニックのパスタを選ぶ際、注目するべきポイントを3つご紹介します。
1. 認証マークをチェック
先程お伝えしたとおり、日本には有機JASというオーガニックの認証基準があり、審査に通った商品には有機JASマークが貼られています。
有機JASマークがない商品に「有機食品」や「オーガニック」という名称を使用することは法律で禁じられていますので、マークがあればひと目でオーガニックのパスタだということがわかるでしょう。
また、海外にも有機JASと同様のオーガニック認証機関が存在しています。フランスの「ECOCERT(エコサート)」やアメリカの「USDA」など、国や地域ごとでそれぞれ厳しい審査基準が設けられています。
オーガニックのパスタを店頭で選ぶ際は、認証機関のマークが入っているかを確認しましょう。
2. 種類で選ぶ|ロング・ショート
パスタには長さや太さ、形状などで沢山の種類の分けられており、細かく分類するとその数は500種類以上とも言われています。その中からまず、ロングパスタとショートパスタの、長さによってどう違うかを解説していきます。
ロングパスタ
ロングパスタはその名の通り、長い一般的なパスタです。日本でお馴染みのスパゲティもロングパスタの一種。冷製パスタには、カッペリーニと呼ばれる1mm前後の細いタイプが良く合います。
太麺やフェットチーネのような平たい形のパスタは、ソースが良く絡み食べ応え抜群です。ロングパスタは太さと形状によって最適なソースが変わってきますが、迷う場合は1.6mm前後の中太タイプを選んでおくと、どんなメニューでも合わせやすく便利ですよ。
ショートパスタ
ショートパスタは、ロングパスタに比べて形状のバリエーションが豊富です。一般的にグラタンに良く使われるマカロニの他、ねじったような形状のフジッリ、両端を斜めにカットし中心が空洞になっているペンネ、貝の形をしたコンキリエなど。
他にもアルファベットや果物など、さまざまな形状のものがあります。ショートパスタはソースが絡みやすいように作られており、メインディッシュの付け合わせや煮込み料理など、幅広く使うことができます。
3. 食感で選ぶ|乾燥・生
パスタは形状によって食感がかわってきますが、他にも選ぶ基準があります。お店に並んでいるパスタは乾燥パスタが多いですが、生パスタという言葉を聞いたことがないでしょうか。
乾燥パスタと生パスタについて、違いを解説していきます。
乾燥タイプ
昔から定着している乾燥パスタ。パスタの本場イタリアで、長期保存できるように工夫したものが始まりです。長期保存できることから大容量で価格が手頃なのものも多く、買い置きしている人も多いのではないでしょうか。
生パスタと比較すると、小麦の風味が控えめでどんな料理にも合わせやすく、茹で加減によって好みの硬さに調節しやすいです。
生タイプ
イタリア料理店やスパゲティ専門店では、生パスタを選べるところも増えてきています。乾燥パスタが小麦と水で作られているのに対し、生パスタは卵が使われているのが特徴です。
コシが強くもちもちした食感で、乾燥パスタより小麦の風味をより強く感じることができます。ただし、こちらは長期保存ができないため、賞味期限が短い点に注意して下さい。
料理に合わせて選ぼう! おすすめのオーガニックパスタ4選を紹介
最後に、おすすめのオーガニックパスタを4点ご紹介します。ネット通販で簡単に購入することができるので、ご家庭でオーガニックパスタを気軽に楽しむことができますよ。
フェリチェッティ|オーガニックスパゲティ
日本人にもお馴染みの、乾燥・ロングタイプのパスタ。イタリアのトスカーナ地方で有機栽培されたデュラム小麦を使い、伝統的な製法で作られており、有機JASに認定されたオーガニックの商品です。
しっかりしたコシのあるオーソドックスなパスタは、どんなソースに合わせても美味しく頂けるでしょう。
※Amazonのリンク先はパントリー商品となっており、商品以外にも別途料金がかかります。詳細はこちらをご確認ください。
アルチェネッロ|有機全粒粉パスタ
イタリア産有機デュラム小麦の全粒粉で作られた、乾燥・ロングタイプのパスタです。全粒粉は、お米で例えると玄米のようなもの。胚芽や表皮などを含めてまるごと粉にしているので、小麦の栄養を余すところなく摂取できます。
普通の小麦粉で作られたパスタと比べると、小麦の香ばしい風味と歯応えのある食感が特徴です。クリームソースの濃厚な味わいによく合う他、和風や中華風の調理をしても美味しいですよ。
ビオマルシェ|国産有機生パスタ
オーガニックの食材を専門的に扱うビオマルシェは、オーガニックのパスタももちろん用意されています。
「国産有機生パスタ」は、生タイプのスパゲティ。国産の有機小麦と塩だけを使い、小麦本来の美味しさが追求されたパスタです。生パスタなので長期保存はできませんが、1食ずつ個包装された2食入りで、常温保存が可能です。
トマトやオイル系のソースと合わせると、小麦の風味やもちもちとした食感がより活かされます。
ディ・チェコ|No.41ペンネ リガーテ オーガニック
100年以上の歴史を誇り世界中のリストランテで愛されているパスタブランド、ディ・チェコ。ディ・チェコならではの、厳選された有機栽培のデュラム小麦からこだわりの製法で作られた、オーガニックの乾燥ショートパスタです。
両端を斜めにカットしたペンネタイプの形状は、代表的なアラビアータソースをはじめどんなソースにも合わせることができます。
オーガニックパスタを好みのソースでおいしく食べよう!
オーガニックパスタは、有機栽培された素材と添加物を極力抑えた加工で作られ、厳しい認証基準をクリアしたパスタです。ナチュラル志向の方はもちろん、小さなお子さんも比較的安心して口にすることができます。
形状や乾燥・生タイプで食感が変わり、合わせるソースも多彩でいろいろな料理を楽しむことができます。ご紹介した商品を参考に、ご家庭で美味しいパスタを楽しんでみませんか。