ダイエットや筋力増強などの目的で、プロテインを摂取する人が増えています。オーガニックのプロテインなら、ナチュラルなものを好む方やベジタリアンの方でも使いやすいでしょう。
しかし、同じオーガニックプロテインでも種類や用途はさまざま。オーガニックプロテインの知識をつけ、あなたにふさわしい1品を選びましょう。
オーガニックのプロテインとは?
オーガニックのプロテインを使用するためには、まずオーガニックプロテインに対する理解を深める必要があります。ここから詳しく解説しますね。
オーガニックとは|化学肥料や農薬を使用しない栽培方法
そもそも「オーガニック」という言葉の意味を正しく理解できていますか?わが国におけるオーガニック(有機農業)の定義は、「有機農業推進法」という法律によって以下のように定められています。
『化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業をいう。』(厚生労働省HPより)
少しややこしく書かれていますが、簡単に言うと、オーガニックの大きなポイントは
・化学的な農薬や肥料を使わない
・遺伝子組換えをしない
など、環境に配慮することです。
有機JAS認証|国内のオーガニック認定制度
日本では、オーガニックの一定の水準を満たした製品に対して「有機JAS認証」という認定制度を設けています。オーガニックの定義に基づいた栽培・育成方法を行っていることを、登録認証機関が厳しい目で審査します。そして、無事にクリアできたものだけにつけることを認められるのが「有機JASマーク」です。
有機JASマークは、太陽・雲・植物をモチーフにして合体させた、自然を連想させるやさしい形状。現在、農産物・加工食品・飼料・畜産物の4ジャンルにおいて、有機JASの日本農林規格が制定されています。
オーガニックプロテインとは|安全性の高い材料が使われている
オーガニックの定義はわかりましたが、結局オーガニックプロテインとはどういうものなのでしょうか。実は、オーガニックプロテインというのは、オーガニックの原材料を使用して作られたプロテイン商品のことなのです。
化学物質を使わず、環境にも配慮した環境の中で育てられた、安心安全な原材料を使用しています。そのため、ヴィーガンやアレルギー体質の方でも使いやすいように仕上がっているのです。
自分に合うのはどれ? オーガニックプロテインを選ぶポイント
では、オーガニックプロテインなら何でも同じなのかというと、そうではありません。オーガニックプロテインにもさまざまな種類があるので、特徴を見ながらあなたの目的や使い方に合ったオーガニックプロテインを選ぶことが大切です。
1. 原材料で選ぶ|ホエイ・ソイ・混合など
一般的なプロテインと同様、オーガニックプロテインの原料は1種類ではありません。使われている素材によって、体にもたらす働きが異なります。
動物性|ホエイ・カゼイン
動物性のプロテインには、ホエイ(乳清/ヨーグルトにできる上澄みと同じもの)やカゼインタイプがあります。ヴィーガンの方は動物性の食品は避けたほうがいいので、いくらオーガニックであってもホエイやカゼインのプロテインは控えるのがベター。また、牛乳由来のため、乳製品アレルギーの方や乳糖不耐症の方もNGです。
ホエイプロテインの特徴は、吸収がスピーディーで筋肉への効きが早いこと。筋トレ目的でオーガニックプロテインをとりたい方におすすめです。
また、カゼインタイプはゆるやかに体に効くため、おなかへの満足感が高いです。ダイエット中でも、小腹を満たしながらタンパク質を補給することができます。就寝前の栄養補給にもOK。
植物性|ソイ・玄米など
植物性のプロテインには、大豆を原料としたソイプロテインや、玄米を原料としたブラウンライスプロテインなどの種類があります。動物性のプロテインが体に合わない方は、植物性を選びましょう。
植物性プロテインの中でもメジャーなのがソイプロテイン。動物性のカゼインプロテインと同様、ゆっくりと体に吸収されるので、満腹感を感じつつタンパク質を補えます。また、大豆イソフラボンが豊富に含まれるため、女性にうれしい美容効果も期待できます。
2. 栄養面で選ぶ|タンパク質含有量・糖質・カロリーなど
オーガニックプロテインだからといって、タンパク質100%ではありません。栄養を重視したいなら、栄養表示を見て選ぶ方法があります。
まず、タンパク質の含有量。1日に必要なタンパク質の量は、体重1kgあたり0.8~2g程度です。普段あまり運動をしない人は低いほう、毎日がっつり運動している人は高いほうに合わせます。
肉や魚など食事からもタンパク質をとれるので、すべてをオーガニックプロテインで補うわけではありません。しかし、ハードな運動をする方は、タンパク質含有量が多いものを選ぶのがいいでしょう。
また、ダイエットをしている方は、糖質やカロリーが少ないオーガニックプロテインを選ぶことが重要。普通のプロテインは飲みにくいからといって、糖質の高いプロテインばかりとっていれば、太ってしまう可能性もあります。
3. 味で選ぶ
オーガニックプロテインの味には、ミルク系、チョコ系、フルーツ系などさまざまなタイプがあります。プロテイン生活を続けるなら、自分が飲み続けても苦にならないようなフレーバーを選ぶことがポイントですよ。
おいしくても続けているうちに飽きることもあるので、数種類の味をそろえておくのもいいでしょう。
4. タイプで選ぶ|ドリンク・バーなど
オーガニックプロテインの形状もいろいろなパターンがあります。メジャーなのは粉末タイプですが、ドリンク状になったものやバーで手軽に食べられるものも。
いちいちパウダーを溶かすのが面倒という方は、そのまま摂取できるものを選ぶとラクですよ。
自分に合ったプロテインを選ぼう|おすすめの商品を紹介!
オーガニックプロテインの選び方のコツがわかったところで、つづいては具体的なアイテムを見ていきましょう。
ノバスコシア|オーガニックプロテイン カカオ&メープル
発芽玄米、エンドウ豆、チアシードの3種類の有機素材を使用した、粉末タイプの植物性オーガニックプロテイン。ヴィーガンや乳製品アレルギーの方も安心して使えます。
カカオとメープルのコク深い味わいを楽しむことができるので、ダイエット中やトレーニングのお供にも大満足。白砂糖や人工甘味料、添加物は不使用で、ナチュラル派の方にもおすすめのオーガニックプロテインです。
ノバスコシア|オーガニックプロテイン カカオ&メープル
サンフード|オーガニック スーパーグリーンズ&プロテイン
サプリメント大国アメリカ合衆国産の、植物性オーガニックプロテイン。発芽玄米をベースに、大麦葉やケール、ほうれん草などの有機素材をたっぷりブレンドしています。
乳製品・添加物不使用、グルテンフリー、ソイフリーと、乳糖不耐症や小麦・大豆アレルギーの方でもOK。アーモンドミルクと混ぜて飲むと、さわやかで飲みやすいヘルシードリンクが完成するでしょう。
サンフード|オーガニック スーパーグリーンズ&プロテイン
マイプロテイン|オーガニック ホエイプロテイン
1食分に20gのタンパク質を含有。ボディをしっかり鍛えたい方におすすめの、粉末状ホエイプロテインです。甘味料や大豆成分は使っていません。
ノンフレーバータイプ、バナナ味、ストロベリー味の3種類のフレーバー展開で、味を重視したい方にもぴったりでしょう。
マイプロテイン|オーガニック ホエイプロテイン
ルーバー|オーガニックプロテインバー
おやつ感覚で摂取できる、バータイプのブルガリア産植物性オーガニックプロテインです。1本で約10gのタンパク質をとれ、ダイエット中の置き換え食にしてもいいでしょう。
チョコチップ&ヘーゼルナッツ、スピルリナ&レモン、チェリー&チョコドロップという3つの味から選べます。味によって、入っている有機原材料の種類も少しずつ異なるので、全種類そろえても楽しいですよ。
ルーバー|オーガニックプロテインバー
目的や好みに合わせて選んでみよう
オーガニックのプロテインは、種類豊富で選ぶのが楽しそうですね。味や形状、何由来のタンパク質なのかなど、購入前にしっかりチェックすることが大切です。
体質や好み、使い道に応じて、あなたに適したオーガニックプロテインを選んでみてください。
参考:
【有機農業関連情報】トップ ~有機農業とは~(農林水産省)
有機農業・有機農産物とは(農林水産省)
有機食品の検査認証制度(農林水産省)