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麻袋に入った焼き豆

有機栽培コーヒーとは? 普通のコーヒーとどこが違うの?|おすすめの商品を紹介!

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2021.04.20

コーヒー豆を買うときや、お店でコーヒーを飲むときに、「有機栽培コーヒー(有機コーヒー)」と書かれているものを目にすることがあります。

体のことを気遣う方は有機コーヒーを選ぶことが多いでしょう。しかし、有機コーヒーとは一体何なのかを知らずに選んでいませんか。

まず、有機栽培とはどのような栽培方法かという知識をつけましょう。すると、有機栽培コーヒーの良さが改めてわかります。後半では、おすすめの有機コーヒーもご紹介しますよ。

有機栽培コーヒーとは? 普通のコーヒーとどこが違うの?

エスプレッソ抽出前「有機栽培コーヒー」は一般的なコーヒーよりも値段が高く、品質も良さそうなイメージです。でも、実際のところ、普通のコーヒーと有機栽培コーヒーの違いとはどのような点なのでしょうか。

有機栽培とは|化学肥料や農薬などを使わずに栽培する

有機栽培コーヒーとは、国が定める「有機農業」の方法にのっとって栽培されたコーヒーです。国際食品規格を策定する「コーデックス委員会」という国際機関において、生産の原則が定められています。

日本における有機農業の定義は、農林水産省によって規定されています。化学的な肥料や農薬を使わない、遺伝子組換え技術を使用しない、放射線を照射しない、などの細かい決まりがあるのです。

また、使用を認められている農薬や肥料以外のものが混入しないように対策する、種まきや植付けより前に2年以上化学肥料・化学合成農薬を使っていない田畑で生産する、などの注意点もあります。

有機栽培では、自然の恵みや天然の力を生かして生産を行うことが重視されています。そのため、生物由来の肥料や農薬は、規定の範囲内で使用が許可されているのです。

有機JAS認証|条件をクリアしたコーヒー豆(生豆・焙煎豆)のみ認定

有機農業によって育てられたことを、国の指定する第三者機関に認められた農作物は、「有機JAS認証」を受けることができます。そして、認証を受けると、「有機JASマーク」をつけることが許されるのです。

有機栽培コーヒーとして表示できるのは、有機JAS認証されたものだけ。コーヒーの場合、生豆は「有機農産物」、焙煎された豆は「有機農産物加工食品」に分類されます。

なお、輸入されたコーヒー豆の場合、有機JASと同等の品質を持つものにのみ有機JASマークを貼ることが許可されます。

日本では、ペルーやグァテマラ、メキシコなどさまざまな国からコーヒー豆が輸入されていますが、有機コーヒーを名乗れるのは栽培方法をきちんと認められたものだけなのです。

オーガニックとはどこが違うの?

有機栽培とオーガニック、違うものだと思っている方もいるかもしれませんが、実は同義です。オーガニック(organic)は「有機(の)」という意味なのです。

「有機」という言葉は、広い意味では「炭素を含むもの」、つまり生物や生物由来のものを指します。化学的な農薬などを使わず生物由来の炭素化合物で育てる「有機農業(有機栽培)」は、イコール「オーガニック(オーガニック農業/オーガニック栽培)」という意味です。

おすすめの有機栽培コーヒーを紹介!

焙煎中のコーヒー有機栽培コーヒーは、食の安全に配慮して育てられたコーヒーであることがわかりましたね。では、世の中にはどのような有機コーヒーがあるのでしょうか。おすすめ商品を6つ発表します。

小川珈琲|小川珈琲店 有機珈琲オリジナルブレンド

京都・西京極にある小川珈琲は、創業から約70年という歴史を持ちます。レトロな字体のパッケージが特徴的なので、見たことのある方も多いのではないでしょうか。

有機珈琲オリジナルブレンドは、ペルーやメキシコなどの6種類の豆を規定の割合で配合しています。苦みと酸味のバランスが取れており、深いコクを楽しめる味わいです。粉タイプなら、自分でミルを使って豆を挽く手間が省けて便利です。

家庭で味わうのもいいですが、京都に行く機会があれば、ぜひ店舗にも足を運んでみてください。熟練の珈琲職人(バリスタ)たちが、お好みに合わせた最高の有機コーヒーを提供してくれるでしょう。

UCC|珈琲探究 有機栽培珈琲

コーヒーを飲む人でUCCの名前を知らない方はいないでしょう。2018年のレギュラーコーヒーメーカー売り上げNo.1を誇る、日本でも屈指のコーヒーメーカーです。

コロンビア産の有機コーヒーで、豊かな香りと深めのコクを堪能できるまろやかな味わい。UCCオリジナルの「スーパーアロマ製法」により、ご自宅でも挽きたてそのままの味を再現します。

さらに、エコの観点から、パッケージの一部に環境を考慮した素材を使っています。コーヒーの質のみならず、容器の素材にまでこだわるところが、有名メーカーならではですね。

天馬珈琲|オーガニックコーヒー

バリスタ選手権で見事日本一に輝いた焙煎士がローストした、有機栽培のペルー産スペシャルティコーヒーです。

スペシャルティコーヒーとは、生産管理がきちんと行われている、豆の形が整っている、甘みがあり風味に優れて味のバランスがよいなど、厳しい審査をクリアしたもののみが名乗れます。

優秀な焙煎士が焼き上げ、一般流通しているコーヒーのうちわずか5%しか持っていない「スペシャルティ」を冠した有機コーヒー、一度飲む価値はありますよ。

カフェ工房|ドリップコーヒー 有機栽培コーヒー

害虫が少なく肥沃な土壌を持つペルーでは、古くから有機コーヒーの生産が盛んに行われています。カフェ工房の有機栽培ドリップコーヒーは、コーヒー鑑定士が厳選したペルー産の有機コーヒー豆を、国内の有機JAS認定工場でドリップパックに仕上げました。

130杯分という大容量、しかもiQTi(国際味覚審査機構)に認められた味で、1杯分はわずか30円弱というハイコスパ。毎日の食卓にぜひどうぞ。

マウントハーゲン|オーガニック フェアトレード インスタントコーヒー

パプアニューギニア、ペルー、メキシコ産の有機栽培アラビカ種コーヒー豆をブレンドしたインスタントタイプのコーヒーです。お湯を注ぐだけの手軽さで、芳醇で味わい深いコーヒーを飲むことができます。

マウントハーゲンは、19世紀終盤にドイツで誕生した老舗コーヒーブランド。オーガニックコーヒーの分野において、世界にその名を轟かせています。有名ブランドの自慢の一品、ぜひご賞味あれ。

マウントハーゲン|オーガニック フェアトレード カフェインレスインスタントコーヒー

1つ前にご紹介したインスタント有機栽培コーヒーの、カフェインレスタイプです。

カフェインの除去には、「超臨界二酸化炭素抽出法」という特許を取得した方法を採用。天然の液体二酸化炭素と水のみで抽出し、カフェインの残量は元のコーヒーのわずか0.3%未満です。

コーヒーを飲みたいけど眠れなくなる、または妊娠していて普通のコーヒーが飲めない、という方でも安心して飲めます。

有機栽培コーヒーには厳しい条件がある!

コーヒーカップと焼き豆有機栽培コーヒーは、厳しい条件をクリアしたものだけに認められる称号です。体に害がある可能性のある化学肥料や放射線などに頼らず、自然由来のものを使って手間ひまかけて育てられています。

ただし、有機農業とは栽培方法にこだわっているという意味なので、有機コーヒーだからといって味や香りが普通のコーヒーよりいいとは限りません。

食の安全に気遣いつつ、あなた好みのフレーバーの有機栽培コーヒーに出会えるといいですね。今後、コーヒーを飲んだり買ったりする際は、ぜひ有機JASマークつきのコーヒーを探してみてください。

参考:
【有機農業関連情報】トップ ~有機農業とは~(農林水産省)
有機農業・有機農産物とは(農林水産省)
有機食品の検査認証制度(農林水産省)
有機加工食品の日本農林規格(農林水産省)

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