健康や美容に良いとされるマクロビオティック。おうちで自分のペースで学びたい時には、本がおすすめです。マクロビに関する本はたくさん出版されていますが、マクロビの考え方、はたまた実践的なレシピ本までと種類は様々です。
今回はマクロビをより知りたい方におすすめの本を、様々なジャンルからご紹介。また、より深く学びたいと思った時におすすめのマクロビの資格もあわせてご紹介します。
マクロビオティックとは?
新型コロナウィルスの影響でなかなか外に出にくい生活が続く中、健康を意識した生活にシフトしている人も多いのではないでしょうか。
健康的な生活を送る方法や考え方の一つとして「マクロビオティック」という言葉を聞いたことがありませんか。
マクロビオティック(略称・マクロビ)を実践すると、ダイエットや美肌、体質改善などからだの調子がよくなったり、精神面においては気持ちが前向きになるなど、様々なメリットがあると言われています。
では「実際マクロビオティックって何をするの?」「どんな考え方なの?」と気になる方のため、以下で詳しくご紹介していきます。
マクロビは健康的に長く暮らすための知恵!
マクロビオティックとは、3つの意味を組み合わせた言葉。「マクロ」=大きく、長く、「ビオ」=生命、「ティック」=学、術を表しています。要するに、「長く健康的に生きるための方法」という、とてもシンプルな考え方なのです。
このマクロビは欧米発祥と思われがちですが、実は日本人が提唱した考えです。マクロビの創始者である桜沢如一が、食養法で自身の健康を回復した経験から、その活動を日本のみならず世界に広げました。
マクロビの食事に関する原則を解説
マクロビには食事に関する原則があります。食品の品質の基準、選択の基準、摂取の基準と3つに分かれています。以下でそれぞれの原則について詳しく紹介します。
マクロビ視点で商品を選ぶなら?
マクロビを取り入れる上で、食材を選ぶ際はどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。選ぶ際には食品の品質基準、選択基準について理解しておくといいでしょう。
食品の選択基準
- 農産物は農薬を使用していないもの。
肥料は有機肥料であればOK - 加工食品は添加物が使用されていないもの。
ただし無害な天然添加物であれば可(天然にがり等)
食品の選択基準では、『身土不二(しんどふじ)の原則』が謳われています。身土不二とは、人間の体(身)と土は分かつことが出来ない(不二)という意味。
つまり国産のもの、しかもなるべく住んでいる土地の近くで、その季節に自然とできる食べ物をチョイスしていくことが、健康につながるという考えです。
昔の日本では、今ほど輸送機関や長期保存の技術が発達していなかったため、近場でとれた季節のものをいただくのが食の基本スタイルでした。
食品を輸送するエネルギーや保存のための余分な農薬を使わないのは、環境のためでもあり、その環境を守ることが結果として、私たちの命を守ることにつながります。
どんな風に食べればいいの?基本は玄米菜食
マクロビでは食品を摂取する際の基準として、まず主になるのが玄米菜食です。牛、豚、鶏といった動物性食品は避けることが求められます。
また、「一物全体(いちぶつぜんたい)」というキーワードもマクロビを実践するうえで欠かせません。野菜については根、茎、葉と全体を摂取する必要性が説かれています。
そのため精製した白米や砂糖の摂取は、マクロビの原則からは外れます。魚であれば、全体を食べることができる小魚が推奨されています。
さらにキーワードの一つとして「陰陽調和(おんみょうちょうわ)」も知っておきたいところです。陰陽調和とは昔からの東洋の考え方で、全てのものには「陰」と「陽」があり、そのバランスを取ることが大切とされています。
暑い地方で育つものは陰性、地に向かって育つものは陽性など、食材や調理法にも当てはまり、それらを自分の体調とも相談しながら取り入れていくのが健康につながると考えられています。
そう考えると、夏場に体を冷やす陰性のスイカを食べたり、冬は陽性である根菜がたくさん入った豚汁を食すなど、日本の昔ながらの食文化は理にかなっていると言えますね。
マクロビは生活習慣にも取り入れられる
マクロビは食品の選び方や食事法だけでなく、私たちの生活習慣でも取り入れることができます。
- 食事は1口ごとに30回以上噛む
- 食事は腹8分目に
- 健康な人は間食してもよいが、糖分の摂りすぎには気をつける
- タバコは禁止
- 健康であれば、飲酒してもよいが少量にとどめる
- ストレスをためない
- 睡眠や休息を十分に
- 毎日適度な運動を欠かさない
- 定期検診を受け、自分の健康状態を把握する
このような9つが提唱されていますが、どれもマクロビだからといって特別なことではありません。
昔から日本では、健康に過ごすための知恵として言われてきたことばかりです。基本的なことばかりなので、私たちも極力普段の生活に取り入れて実践していきたいですね。
おうちでマクロビオティックを学べる!おすすめの本と資格を紹介
基本的なマクロビの考え方や取り入れ方が分かったところで、もっと深く学びたいと思った時には本を手に取ってみるのがおすすめ。
うちで過ごす時間が増えた人は、せっかくなのでマクロビの資格を取るのもおすすめです。以下では、マクロビをもっと深く学ぶことができる本と資格をご紹介します。
本でマクロビを学ぶ&レシピを実践!
ここからはマクロビについて学べる本を紹介します。マクロビの考え方を中心に記した本、実際に生活に取り入れるのに役立つマクロビレシピをメインにしたものなど様々です。
きっと自分の興味の持てる1冊があるはずです。
『久司道夫のマクロビオティック入門編』
マクロビに興味を持ったらまず手に取りたい1冊です。アメリカのセレブにも食事指導をしている、マクロビの世界的権威と呼ばれる久司道夫の著書。
タイトルの通り、マクロビの初歩から分かりやすく解説されています。マクロビの考え方や美しさと食生活の関係性、マクロビの取り入れ方のみならずマクロビを通じた生き方まで、幅広く学ぶことが出来ます。
『マクロビオティックの陰陽がわかる本』
マクロビの基礎を学び、もっと奥深く学びたいと思った時におすすめの1冊。上でも触れましたが、マクロビには「陰陽」という考えが用いられています。
この本はその陰陽にフューチャーされており、玄米と白米の違いなど陰陽の見方のポイントや、陰陽を感じてみようといった内容が記されています。
マクロビの考え方をしっかりと理解したい人にオススメです。
『岡田恭子のハッピーマクロビオティック教室』
考え方を学んだら、ぜひ自分の生活にも取り入れてみたいですよね。ではどのようにマクロビを取り入れるかという時に非常に役立つ1冊。
食事を整えることの重要性、そのうえでどのような食材をチョイスすべきか、どのような食べ方が良いかを写真付きで分かりやすくまとめられています。
12回の講座形式で具体的なマクロビレシピが紹介されており、初心者でも取り入れやすいと評判です。
『きれいになる「ゆるマクロビ」玄米と野菜のワンプレートごはん』
春夏秋冬の素材を活かしたワンプレートレシピでマクロビを気軽に取り入れることのできる1冊です。
まるでカフェのようなおしゃれなメニューが写真付きで紹介されています。しかも簡単に作れるレシピばかりで、気負わず取り入れることが出来そうです。
講座で学んで資格取得を目指そう!
マクロビを本格的に学びたいと思ったら、講座で学ぶという手もあります。しっかりと学んだ証明に資格を取るのもオススメです。以下ではマクロビの資格を2つご紹介します。
JADPマクロビオティックセラピスト
日本能力開発推進協会(JADP)が発行している資格です。美容と健康に効果的なマクロビのスペシャリストとして「マクロビオティックセラピスト資格」が得られます。在宅で受験が出来るので、今のご時世にオススメ。
マクロビの基礎知識から病気との関わり方、栄養学、症状に合わせた食材の調理法まで習得したことを証明する資格です。
JAFAマクロビオティックコンサルタント
こちらは日本能力教育促進協会(JAFA)が発行しており、食養のプロフェッショナルであることを証明できる資格です。学習期間は約1か月程で取得できます。
マクロビを理解するうえで欠かせない陰陽論、宇宙の原則など考え方から実践に欠かせない食事法、レシピまで広く学ぶことができます。
マクロビオティックは日本で復活した食養生の考え方
「マクロビは色々制限があり難しいのでは?」と思っていた方もいるかもしれません。
しかし、マクロビの考え方は、私たちの生きるその土地のものを季節に合わせた調理法で、粗末にすることなく全ていただくといった、日本の昔ながらの食生活や文化がベースとなっています。
現在は、気軽に取り入れられるようなおしゃれなレシピ本もたくさん出ています。おうち時間が増えたという人は、ぜひこの機会にじっくりとマクロビを学んで実践してみてはいかがでしょうか。
参考:
マクロビオティックとは(日本CI協会)
マクロビオティックについて(正食協会)
マクロビオティックQ&A(正食協会)