料理に欠かせない甘味料。マクロビにおいてもその選び方は非常に重要です。特にマクロビでは白砂糖はNGと言われており、その代替品となる甘味料をどのように選んだらいいか、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
今回は、マクロビ視点での甘味料の選び方と、ネットや店舗で購入できる甘味料をご紹介します。
また、「どうして、マクロビでは白砂糖がダメなのか」の理由についても分かりやすく解説していますので、しっかりと理由を理解して、より健康的な食生活につなげて下さいね。
マクロビオティックの甘味料の選び方とは?
より健康的な暮らしやダイエットをしたいと思った時に、まず気になるのが食生活ではないでしょうか。毎日のことだからこそ、しっかりと見直してより良い選択をしたいものです。
マクロビを取り入れる上で、その食材や調味料選びは非常に重要。特に、料理やお菓子作り、飲み物に使う砂糖をはじめとする「甘味料」は、私たちの生活と切っても切り離せないものです。
今回は、この「甘味料」について、マクロビ視点ではどう選べばよいのか、また白砂糖はどうしてダメなのか等、マクロビ料理に使えるおすすめの甘味料についてご紹介します。
マクロビの食材・食品の選び方とは?
マクロビを実践する上で、食材や食品の選び方にはいくつかルールがあります。といっても難しかったり、非常に細かく規定があるということではありません。
マクロビは、日本で昔から根付いてきた食養生の考え方。日本人にとっては非常に馴染みやすい考え方といえるでしょう。ではどんな原則にしたがって食品を選ぶ必要があるかご説明します。
- 農産物は農薬を使用していないもの、肥料は有機肥料に限る
- 加工食品は有害な添加物や化学調味料等を加えていないもの
- 加工食品の製造方法は、圧搾法など昔からの製造方法であること
- なるべく住んでいる土地の近くで収穫されたものを摂る(身土不二(しんどふじ)の原則)
- 動物性の食品はNG
- 野菜であれば、根、茎、葉、種と全体を丸ごといただく(一物全体(いちぶつぜんたい)の原則)
上記のような基準で食品を選ぶことが必要です。まだ物流や長期保存の技術が発達していなかった頃の日本人は、身近な土地でとれた玄米に野菜の味噌汁、丸ごと食べられる小魚、そして漬物といった食生活を送っていました。
その風土に合った季節のものを丸ごといただくという、非常にナチュラルでシンプルな考え方だと言えます。
甘味料はどう選べばいいの?
では上記の基準を甘味料に当てはめると、どのように選んでいくのが良いのでしょうか。ここからは具体的な甘味料の選び方について、詳しくご紹介していきます。
ナゼ?白砂糖がNGな理由とは
まず、マクロビで絶対避けるべきものの一つとして白砂糖があげられます。調味料の中でも最も身近なモノと言える白砂糖。どうしてなのか、理由が何点かあります。
白砂糖はマクロビでいうところの「極陰性」の食材に当たります。マクロビでは、食材や調理法で陰陽のバランスを摂ることが大切とされています。しかし、白砂糖は極陰性のため、バランスを取ることが難しく、体の調和を大きく乱すためNGとなります。
また、白砂糖は糖質のみで体に必要なミネラル、ビタミンの栄養素はありません。
さらに、白砂糖は体内に取り込まれる際に、ビタミンB1を消費します。ビタミンB1は不足すると、疲れやすくなると言われています。
最後に、白砂糖を摂ると血糖が一気に上がります。すると元の血糖値に戻すため、すい臓からインスリンを大量に分泌します。急激な血糖の上がり下がりは、血管の壁を傷つけることとなり、ひいては動脈硬化の危険性も高まると言われています。
反対に、血糖が下がりすぎると体温が下がり、頭がぼーっとするという低血糖症状が出ることがあります。
マクロビにおすすめな甘味料とは?
白砂糖がNGとなると他に甘みがある調味料はあるの?とお思いの方も多いのでは?実は、白砂糖の代わりになる食材はたくさんあります。
・てんさい糖
白砂糖と同様な使い方ができ、マクロビでも推奨されています。甜菜(ビート)が原料で、マクロビでは体を温める食品とされています。癖のない甘さで、白砂糖の代わりとして使いやすい甘味料です。
・黒砂糖
黒砂糖の原料は、白砂糖と同様サトウキビです。暑い地域で育つため、体を冷やす作用があると言われています。白砂糖と異なるのが、精製していないため、カルシウム、リン、鉄などミネラルを多く含む点です。
・本みりん
料理に甘みを加える場合は、カロリーの低い本みりんもおすすめです。もち米が原料で、ほんのりとした甘さを加えたい場合にぴったりです。
ただし注意したいのが「みりん風調味料」。本みりんの代わりに使っている家庭もあるかと思いますが、ブドウ糖や化学調味料等の添加物が入っています。マクロビ視点では「本みりん」と表記されているものを使用します。
・はちみつ
料理はもちろん、お菓子作りや、飲み物に甘みを足す際におすすめなのがはちみつです。しっかりとした甘みで物足りなさを感じさせません。
ただし、乳児ボツリヌス症の危険があるため、1歳未満の乳児には与えないよう注意が必要です。
・メープルシロップ
はちみつと同様しっかりとした甘みがあるため、お菓子作りにおすすめ。独特の香ばしい風味で、ぐっと味わい深くなります。
・ラカント
ラカントは天然甘味料。羅漢果という果実と、果物やワインに含まれる成分であるエリスリトールからできています。
特徴的なのがカロリーがゼロで、血糖値を上げない点。砂糖と同じ甘さのため、砂糖の代わりに置き換えて使いやすい甘味料です。
マクロビ料理におすすめの甘味料を紹介!
マクロビでは、白砂糖の代わりに使える甘味料がたくさんあることがお分かりいただけたと思います。ここからは、ネットやスーパーで購入できるマクロビ料理におすすめな甘味料をご紹介していきます。
オーサワ|オーサワの有機メープルシロップ アンバー(リッチテイスト)
カナダ産の有機栽培の楓の樹液を、薪火で煮詰めたメープルシロップです。メープルシロップならではの豊かな風味と香りがお菓子作りにぴったりです。
しかし、煮物や酢の物など、和食にも意外と合うようです。また、ワンタッチキャップで液だれしにくく扱いやすい点も嬉しいですね。
創建|ホクレン てんさい糖
北海道産のビート100%が原料の、優しい甘さの砂糖です。料理やお菓子作り、コーヒーなど白砂糖と同じように使えるため、マクロビ初心者にもおすすめです。
ビフィズス菌を増やすオリゴ糖が含まれているため、おなかにも嬉しいですね。
アルマテラ|有機アガぺシロップGOLD
メキシコ産のリュウゼツラン科、有機ブルーアガベを原料としたシロップです。しっかりとした甘みがありますが、癖がなく上品で後口がすっきりしている点が特徴。そのためどんな料理とも相性抜群です。
GI値が「27」と低く、血糖値の上昇スピードがゆるやかな低GI食品に当たります。
日本ではまだ馴染みのない人も多いかもしれませんが、ヨーロッパやアメリカでは定番の天然甘味料です。
オーサワ|有機黒糖
ペルー産の有機サトウキビ100%の黒糖です。粉末タイプのため、コーヒーや紅茶にも使いやすくなっています。
また、製造工程の中で手作業で灰汁取りを行っているため、黒糖特有の雑味がなくまろやか。その点も使いやすいポイントです。
ミトク|有機玄米水飴
国産の有機玄米を有機麦芽だけで糖化させて作った水あめです。このような昔からの製法で作られているものは、現代では少ないため貴重です。また、タンパク質やビタミン、鉄分やカルシウムなども豊富に含まれています。
煮物をはじめとし料理はもちろんのこと、カラメルのような風味のためお菓子作りにも違和感なくマッチします。
日仏貿易|ミエリツィア イタリア産アカシアの有機ハチミツ
黄金色が美しいイタリア産のアカシアハチミツ。EUの有機栽培認定を受けており、国産ではありませんが安心して使用することが出来るのではないでしょうか。
優しく繊細な味わいが特徴で、ヨーグルトやチーズと一緒に楽しむのがおすすめ。なめらかな質感のため、ドレッシングに合わせても違和感がありません。
また、ヨーロッパらしいおしゃれなボトルがキッチンを彩ってくれます。
おうちの甘味料をマクロビ用に変えてみよう!
料理を作る上で欠かせない調味料の一つである砂糖。マクロビを取り入れる上でも、その選び方は重要です。
まずは白砂糖を控えることが大切。代わりに使える甘味料の種類はたくさんあります。甘みや風味の他に、粉末、液体など形状も含め、自分にとって使いやすい甘味料を選んでみてはいかがでしょうか。
また、料理によって使い分けると美味しさも格段にアップするはず。
毎日使う調味料だからこそ、マクロビが気になる方は、甘味料の取り方から変えてみてはいかがでしょうか。
参考:
マクロビオティックとは(日本CI協会)
マクロビオティックとは何?砂糖を使用しないのはなぜ?(日本安全食料料理協会)