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オーガニック食品の基準とは? どこが違うの?|オーガニック食品をとりいれるならおすすめは?

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2020.04.10

オーガニック食品には「ヘルシー」「ナチュラル」「ハイセンス」などのイメージがあるため、食卓でのデイリーフードや大切な人へのギフトとしても人気です。ただ、一般的な食品との違いが詳しくわからない人もいるのではないでしょうか。

こちらの記事では、オーガニック食品の基準はもちろん、オーガニック食品のメリット・デメリットからギフトにおすすめの食品まで紹介します。ぜひ、オーガニック食品を選ぶ際の参考にしてくださいね。

オーガニック食品の基準とは? ほかの商品とどこが違うの?

スモークハムや生ハムなどの食品オーガニック食品は一般の食品と区別するため、厳密な基準によって認証されます。ここでは、オーガニック食品に定められた日本独自の基準について解説しましょう。

オーガニックと有機農法は同じ?

オーガニックは「有機の」という意味であり、オーガニック農法も有機農法も同じもの。オーガニック農法とは、「自然の」「本来の」「生物由来の」食物連鎖を生かした農作物の栽培法です。

そもそもオーガニック農法は「食の安全」を目的に行われたわけではありません。動植物や微生物など生物の営みによる方法で、環境を守るために尊重されてきたノウハウです。結果として自然に近い状態で素材が生み出されるゆえ、「安心」「安全」と考えられているのでしょう。

有機JAS|日本でのオーガニックの基準

オーガニック食品と一般の食品の大きな違いは有機JASという認証基準です。農林水産省が設定したものですが、オーガニック食品は有機JASの厳格な基準をクリアしなければなりません。ここでは、有機JASが定める4つの基準のうち、オーガニック食品に関わる農産物・畜産物・加工食品について解説します。

有機農産物と認められる基準

有機農産物と認められるには、種を撒かれたり、苗を植えられたりする前の土作りから栽培中の管理までが有機JASで厳しく決められています。

  • その田畑で生産された農産物の残留物に由来する堆肥などで土壌を作ること。
  • 遺伝子組換えをしたり、遺伝子組換えした種などを使ったりしないこと。
  • 農薬を使った病害虫の駆除をできるだけ避けること。
  • 2年以上禁止された農薬や化学肥料を使用していない土壌を使用すること。
  • 田畑に別の場所から禁止されている農薬や肥料が飛来または流入していないこと。

参考:有機農産物の日本農林規格

有機畜産物と認められる基準

有機畜産物には、なじみのある鶏や豚、牛のほか、馬や山羊、カモなどが対象。生き物である畜産物が健康でストレスなく暮らせるよう、有機JASには厳しい基準が設けられています。

  • 家畜が自由に餌を食べ、いつでも新鮮な水を飲めるような環境にしておくこと。
  • 家畜には飼料として天然物質由来のものなど規定にあるものだけを与えること。
  • 家畜の繁殖に受精卵移植技術・遺伝子組み換え技術・ホルモンを使用しないこと。
  • 家畜には動物用医薬品を使用しないようにし、使用せざるを得ない場合は法令や医薬品の種類を守ること。

参考:有機畜産物の日本農林規格

有機加工食品と認められる基準

有機食品だけで作ることが難しい加工食品。原材料はもちろんのこと、加工や保存に必要な添加物についても細かな基準があります。

  • 原材料が有機農産物・有機加工食品・有機畜産物など定められたものであること。
  • 加工や保存のために化学合成の添加物あるいは薬剤をできるだけ使用しないこと。
  • 加工品への添加物の使用は、限定された種類や目的にのみ応じること。
  • 有機でない食品と基準外の添加物は定められた原材料などの重量の5%以下であること。

参考:有機加工食品の日本農林規格

オーガニック食品のメリット・デメリットとは?

厳しい基準で認証されるオーガニック食品ですが、一般の食品とは別のメリット・デメリットがあります。これからオーガニック食品を購入するにあたり、ここで簡単に見ておきましょう。

オーガニック食品のメリット|安全性が高い

オーガニック食品は有機JASの基準に沿って作られるため、安全性の高さが最大のメリットといえます。具体的なものとしては下記の通りです。

  • 農作物への農薬の使用が限られている必ずしも無農薬ではないが、化学系の農薬を使用していない。
  • 畜産物への化学飼料の使用が制限されている原材料は有機農産物などと決められており、有機でないものを含む場合は5%以下と定められ、化学系の添加物の使用も避けなければならない。
  • 加工品でも添加物の使用が限られている使用できる種類や割合が厳密に決められている。
  • 遺伝子組換えがされていない農作物や畜産物に遺伝子組換え技術が応用されていない。

オーガニック食品のデメリット|お値段が高め

オーガニック食品は一般の食品に比べ、手間暇かけて作られる分お値段が高めなのがデメリットです。

農薬や添加物の使用が制限されていることもあり、管理にもコストがかかります。さらに長期保存が利かず流通量も少ないため、結果的に価格が高く設定されるのです。

ギフトや内祝いにも! オーガニック食品をとりいれるならおすすめは?

商品棚に陳列された様々な食品オーガニック食品は「安全性が高い」「素材の品質がいい」「こだわり感がおしゃれ」などの理由で、ギフトや内祝いとしても人気です。ここでは、家庭でも贈り物としても取り入れやすい、おすすめのオーガニック食品を紹介しましょう。

調味料|味噌やオイルなど

毎日のように使う調味料にもオーガニック食品はあります。たとえば味噌。「有機栽培大豆」など原材料名の表示でも確認できます。味噌汁としてだけでなく、つけダレやドレッシングにもアレンジできるのでおすすめです。

また、あらゆる調理に使えるオイル。ごま油や菜種油などおなじみのものから、イタリアンレシピに欠かせないオリーブオイルまで全般的にオーガニック食品として揃っています。料理上手な方へのギフトにもぴったりです。

食品|米やパン、ハムなど

米やパンなどの主食からハムやベーコンなどの加工食品まで揃うオーガニック食品。大手スーパーやデパート、インターネットでの購入が可能です。

いつもの食卓にオーガニック食品で変化をもたらすのも素敵ですし、ホームパーティーで振る舞うのもおしゃれでいいですね。内祝いや誕生日、母の日、父の日のギフトなら、先様の健康志向を高めるきっかけにもなることでしょう。

オーガニック食品はギフトでも人気!

オリーブオイルと2つ並んだグラスオーガニック食品がどのような食品か、一般の食品との違いも含めて理解いただけたでしょうか。最後に、オーガニック食品について簡潔におさらいしておきましょう。

  • オーガニック食品とは、有機栽培やオーガニック農法で作られる食材を使用したもの。
  • オーガニック食品は「食の安全」を目的に作られるというより、自然の食物連鎖を目的に取り入れられた結果として安全性の高い食品になったものである。
  • オーガニック食品には、有機JASという農林水産省が設けた厳格な認証基準が適用されている。
  • オーガニック食品にはギフトにしても喜ばれる調味料や加工品などがある。

オーガニックとは野生や自生ではなく、あくまでも人の手で作り出された自然由来のものです。しかしながら厳密な基準をクリアし農産物や畜産物を生産・加工しているため、高品質が約束されているのも魅力。

ぜひ、普段の食事だけでなく、特別なギフトとしても活用してくださいね。

参考:
有機食品の検査認証制度(農林水産省)農林水産省
日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会

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