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器に入った甘酒

甘酒にもデメリットはある? 押さえておきたい甘酒のメリット・デメリット

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2020.04.10

甘酒というと、美容や健康に良いというイメージを持つ方は少なくありません。実際に甘酒にはたくさんの健康効果があり、美容にも良いことが分かっています。

甘酒のメリット・デメリットについて今回は紹介していきます。

甘酒にもデメリットはあるの? 甘酒のメリット・デメリットとは

甘酒の原料と完成した甘酒早速ですが、甘酒の具体的な成分やメリットとともに、甘酒のデメリットについても詳しくまとめました。

甘酒のメリットは栄養豊富な成分にあり!

甘酒には、さまざまな栄養が豊富に含まれていることが分かっています。他の食品などに頼らなくても豊富な栄養素が取れるというのは、甘酒ならではの大きなメリットです。そんな甘酒に含まれる豊富な栄養素と、そのメリットについてご紹介します。

糖類

甘酒には、糖類が多く含まれています。麹菌などを発酵させることで作られている甘酒。

麹菌には100種類以上の酵素が含まれており、酵素にはお米に含まれるデンプンを消化しやすいブドウ糖・オリゴ糖などに変化させる働きがあります。

こうして変化したブドウ糖・オリゴ糖などの糖類は、甘酒の主成分の一つです。

ブドウ糖は活動するための重要なエネルギー源となり、生きていく上で欠かせない成分でもあります。忙しくて食事を取れなかった時など、エネルギー不足で元気が出ない場合に甘酒がオススメです。

甘酒に含まれるブドウ糖は、スムーズにエネルギーを補給することができる栄養成分です。さらに、ブドウ糖は脳の活動維持に唯一必要なエネルギー源でもあり、不足すると思考能力が低下してしまうことも。そのため、集中できないときや、エネルギー不足の時にピッタリの成分です。

ビタミンB群

エネルギー代謝を円滑に行うための”補酵素”としての働きを持つビタミンB群。甘酒にはそんなビタミンB群が含まれているため、摂取した糖質・脂質・タンパク質の代謝を促してくれるという点が大きなメリットです。

また、他の具体的な働きとしては、皮膚や爪、髪などの成長促進や神経系を正常に保つことなどが挙げられます。さらに善玉コレステロールを増やしたり、解毒作用を促したりすることも、ビタミンB群ならではのメリットです。

体のあらゆる部分に密接に関わる成分であり、不足すると疲れやすくなったり、気分がふさいでしまったりなど気持ちの面でも大きな影響を及ぼします。代謝は必ず必要な成分でもあるため、心身の健康のためには欠かせない大切な栄養素です。

アミノ酸

アミノ酸はバランスよく摂取することで上手く作用するため、人体で作ることができない必須アミノ酸は、意識して摂る必要があります。

この意識して取る必要のある必須アミノ酸が、9つ全て含まれているのが甘酒です。必須アミノ酸には筋肉を修復したり、乳酸の生成を抑えたりすることで疲労感を軽減する効果が期待できます。

また、必須アミノ酸が含まれている甘酒は、バランスよくアミノ酸を摂取できているというのもすばらしい点です。

バランスよくアミノ酸を摂取することで、弾力のある肌や髪を維持したり、免疫の働きを正常に行う効果も期待できます。さらにアミノ酸はコラーゲンの材料でもあるので、若々しさを保つ為にも必要な成分です。

食物繊維

甘酒には食物繊維が含まれているので、腸内環境を整えることもメリットの一つです。食物繊維には水溶性と不溶性の2種類がありますが、そのどちらも大腸の細菌によって発酵・分解され、善玉腸内細菌の餌になります。

それにより善玉菌が増え、腸内環境の改善につなげることができるという仕組みです。

腸内環境が整うことで便秘の改善や予防に繋がるというのは、食物繊維の大きな働きの一つではありますが、他にもすばらしい働きがあります。

食物繊維の他の役割としては、血中コレステロール濃度を改善させるというものです。また、欧米では24g以上の摂取で心筋梗塞のリスクを低下させるという研究報告も出ています。

食物繊維は、腸内だけでなく体のあらゆる面を整えてくれる大切な成分なのですね。

甘酒のデメリットはカロリーの高さ!

甘酒のデメリットは、カロリーが高いという点です。甘酒のカロリーは100gあたり81kcalに相当します。甘酒は栄養が豊富に含まれているぶん、カロリーも多くなるということなのですね。

いくら甘酒に栄養が豊富とはいえ、あまり摂りすぎるとカロリーの過剰摂取に繋がってしまう恐れがあります。

必要以上にカロリーを摂りすぎると、体に脂肪を蓄えてしまうため、肥満にも繋がりかねません。肥満になると、高血圧や脂質異常症など生活習慣病を引き起こす要因になり、脳卒中など命に関わる病気のリスクを高めます。

そのため、摂取カロリーが度を越さないよう、飲む量を調節して取り入れることが重要です。

アルコールに弱い人は原材料をチェックしよう|米麹・酒粕

市販されている甘酒には、米麹で作られるもののほか、酒粕で作られるものもあります。酒粕由来の甘酒には、アルコールが含まれているので、アルコールに弱い人は注意が必要です。

酒粕には、100gあたりおよそ8%程度のアルコールが含まれています。酒粕に含まれるアルコールは甘酒の製造過程で蒸発するものの、およそ1%程度は残ったままです。そのためアルコールに弱い人は、酒粕由来の甘酒は避ける必要が出てきます。

アルコールを避けたい場合は、酒粕が入っているかどうか、原材料をチェックすることが大切です。また、甘酒には米麹と酒粕のどちらかだけでなく、両方を使用したものもあるため、そちらについても確認してみてください。

持病のある人は注意しよう

甘酒にはブドウ糖が含まれており、ブドウ糖には血糖値をすぐに上げやすいという性質があります。

そのため、血糖値をコントロールする必要がある糖尿病の人は、注意が必要です。甘酒にはメリットもたくさんありますが、糖尿病の人にとっては血糖値を上げる危険因子にもなりかねません。糖尿病の人は、どのくらいの量であれば適切なのか、主治医とよく相談することが必要になります。

他にも主治医から食事の指示を受けている人は、甘酒を取り入れても問題がないかどうか、一度しっかりと主治医に確認することが大切です。

アルコールに弱い人は米麹のものを! 自分好みの甘酒を探してみよう!

和風空間にある器に入った甘酒エネルギー補給や代謝の向上、疲労回復や腸内環境の改善に役立つなどメリットがたくさんある甘酒。そんな甘酒のデメリットをまとめると下記の2つ挙げられますが、いずれも調節したり、自分に合ったものを見つければ大きな問題ではないでしょう。

・飲みすぎによるカロリーや糖質の摂取過多に要注意

・アルコールの弱い人は原材料欄で酒粕がないか要チェックが必要

自分に合った摂取量や原材料をチェックしながら、ぜひ自分好みの甘酒を探してみてくださいね!

参考:
第2章 日本食品標準成分表 2015年版「し好飲料類」一覧(文部科学省)
甘酒は「飲む点滴」 多彩な成分、腸内環境を改善(西日本新聞)

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