はちみつとは、蜂が採った蜜の成分から作られた甘味料です。はちみつの中には、オーガニックの商品もあります。
そこで、オーガニックのはちみつとはどのようなものなのかや、選ぶときのポイントについてご紹介しましょう。また、オーガニックはちみつを取り入れたい方におすすめのはちみつもご案内します。
オーガニックのはちみつとは?
オーガニックのはちみつとは、どのようなはちみつであるかご存知ですか?
オーガニックとは「有機の」という意味ですが、はちみつと結びつけるとどんなものかよくわからないという方も少なくないでしょう。ここから、オーガニックのはちみつについて詳しくお伝えします。
オーガニックのはちみつはどこが違うの?
オーガニックのはちみつは、一般的なはちみつとどのよう違いがあるのでしょうか。
オーガニックのはちみつにおける有機的な要素は、蜂が採蜜する(蜜を採る)花にあります。オーガニックのはちみつを作るため、養蜂家が採蜜用の花を有機栽培しているのです。
有機栽培とは、化学的な肥料や農薬を使わずに育てること。蜂に有機の花から採蜜させることで、化学的な要素が含まれていない蜜が採れます。
さらに、はちみつへと加工する際にも、非加工、もしくは化学的な要素を工程に加えないことで、オーガニックのはちみつが生まれるのです。
オーガニックのはちみつと一般的なはちみつは、有機栽培した花から採蜜しているかどうか、そして加工工程に化学的な要素が含まれていないかが大きな違いと言えます。
養蜂場に求められる基準が厳格
養蜂場では、オーガニックのはちみつを作る上で、厳格な基準が設けられています。
- 飼育場から半径3km以内に咲く有機的に生産された作物、野生の花蜜と花粉からの採蜜
- 高速道路や工場地帯、ごみ廃棄場などの汚染の原因になり得る非農業生産資源と十分な距離を保つこと
- 人工の餌は有機的に生産されたはちみつを使用すること
- ミツバチの病気予防処置の目的で化学的に合成された逆症療法の医薬品を使用するの禁止(ミツバチヘギイタダニが発生した場合のみ蟻酸・乳酸・酢酸・シュウ酸・メントール・チモの使用可能)
などが挙げられます。
引用:有機JASと有機はちみつ(日本オーガニック推進協議会)
他にも女王蜂の定期的な更新やみつばちの健康に関する規則的な検査、道具と設備の定期的な消毒などの徹底が求められ、このような厳格な基準をクリアする必要があります。
国産にはオーガニックのはちみつがない?
日本のオーガニック基準である有機JASでは、はちみつに対する規格がありません。そのため、日本の店頭に並んでいるオーガニックはちみつは、外国産のものが基本です。
しかし、養蜂場によっては、海外のオーガニック認証機関の基準をベースに、独自の基準を設けているところもあります。また、海外のオーガニック認証を取得している国産のオーガニックはちみつも存在します。
どう選ぶ? オーガニックのはちみつを選ぶ4つのポイント
国内にオーガニックはちみつの基準がないということは、どのようにして本物のオーガニックはちみつを選べばいいのでしょうか。チェックすべき4つのポイントをご紹介します。
1. 認証マーク
オーガニックはちみつを選びたいなら、認証マークの有無をチェックしてみましょう。
海外では、はちみつに対してオーガニックの基準を設けている認証機関もあります。たとえばアメリカの認証マークであるUSDAオーガニックや、ヨーロッパを代表するEU認証マークが付いていると安心です。
2. 原料の花で選ぶ
はちみつは、原料の花によって風味や味わいが大きく変わります。普段どのようにはちみつを使っているかなどを考慮して、家庭の食生活に合う花のはちみつを選ぶのもおすすめです。
3. 産地で選ぶ
はちみつは、生産場所によって蜂が育つ環境が大きく異なります。原産国や産地が違うと、栄養価や水分量などはちみつの質も変わりますので、チェックすると良いでしょう。
4. 価格で選ぶ
オーガニックのはちみつを取り入れるなら、価格帯から選ぶのもおすすめです。いくら高品質なはちみつでも、あまりに高すぎると買いづらいですよね。手に取りやすい値段かどうかも重要です。
ちょっとしたギフトにも! おすすめの商品を紹介
オーガニックのはちみつの特徴や選び方についてチェックしたところで、オーガニックはちみつの購入を考えている方におすすめしたい5つの商品をご紹介します。
それぞれ採蜜される花の種類なども違いますので、確認してみましょう。
ミエリツィア|アカシアのハチミツ
イタリア生まれはちみつブランド「ミエリツィア」のアカシアのはちみつは、ミツバチへストレスがかからないよう環境に配慮し、味わいや風味、質感や色などにこだわったはちみつです。
ミエリツィアのはちみつは、アカシアをはじめとして、オレンジや百花、栗などのさまざまな植物の蜜から作られた商品がラインナップ。それぞれ異なった風味や味わいを楽しめます。
アカシアから採れるはちみつは、5~6月頃のわずか10日間ほどの開花時期に採蜜され、とても希少価値の高いはちみつです。
レアハワイアン|オーガニックホワイトキアヴェハニー
ハワイの豊かな自然の恵みから誕生した「レアハワイアン」のオーガニックホワイトキアヴェハニーは、ハワイのお土産としても人気の高いオーガニックはちみつです。
このオーガニックホワイトキアヴェハニーは、ハワイの大地で育つ「キアヴェ」と言われる木の花から採蜜しており、純度や栄養価が驚くほど高いことで知られています。
ハワイで採れるはちみつ全体のたった3%と言われ、純白なカラーをしていることから「幻の白いはちみつ」とも呼ばれています。
キアヴェは、火山乾燥地帯に広がっている海抜ゼロ地域に育つ木。雨と共に海水も吸い上げることから、ミネラルが豊富なはちみつが出来上がります。
パンにつけたりヨーグルトにかけたりと、そのまま食べたくなるはちみつです。
メディージャラ|ジャラハニー TA 30+
オーストラリアからは「メディージャラ」のジャラハニー TA 30+をご紹介します。このジャラハニー TA 30+は、「ジャラ」と言われる木の花から採蜜したはちみつです。
ジャラは西オーストラリアにのみ自生し、2年に1度しか開花しないため、とても希少価値が高いはちみつす。
西オーストラリアは、蜂の病気が世界的にもっとも少ない場所と言われており、養蜂の聖地でもあります。ジャラハニー TA 30+の「30+」は、はちみつのランクを表す数字であり、最高ランクを示しているのです。
非加熱の生はちみつなので、ビタミンや酵素などの栄養が壊されることなく含まれています。健康活性力が高く、甘い口溶けのオーガニックなはちみつを、ぜひ日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。
リゴーニ ディ アシアゴ|ミエルビオ オーガニック ワイルドフラワー ハニー
種類豊富なワイルドフラワーの花蜜を原料とする「リゴーニ ディ アシアゴ」のミエルビオ オーガニック ワイルドフラワー ハニー。それぞれの花蜜が絶妙に混ざり合うことで、風味豊かな味わいとコクを楽しめ、オリジナリティーのあるオーガニックはちみつです。
単花蜜ではなく、多花蜜で作るリゴーニ ディ アシアゴのはちみつは、イタリアの北部や中部の伝統的な作り方を取り入れています。
オーガニックであることを認めるヨーロッパのbioマークを取得し、ヨーロッパにあるオーガニックスーパーなどでの取り扱いが多い商品。
加工を行わない生はちみつで、パンやヨーグルトに入れるのはもちろん、紅茶に入れて飲むのもおすすめです。
リゴーニ ディ アシアゴ|ミエルビオ オーガニック ワイルドフラワー ハニー
ロイヤルグリーン|有機マウンテンハニー
メキシコ生まれのはちみつブランド「ロイヤルグリーン」の有機マウンテンハニーは、地球上で最後の大自然とも言われるメキシコの山岳地域で咲いた花々から採蜜したオーガニックはちみつです。
メキシコの山岳地域は非常に空気がキレイな場所。そんなクリーンな場所で育った豊かな植物群から採れるはちみつは、クリーミーでコクのある味わいが特徴です。
高温処理や高圧ろ過処理をしていない非加工の100%オーガニックはちみつで、熟練の養蜂家の優れた技術と愛情が注がれた、高品質でピュアな商品。
オーガニックでより安心を! お好みの味を見つけて
オーガニックのはちみつは、日本でははっきりした規定がないことがわかりました。ポイントをチェックしながら選ぶことで、自分好みのオーガニックはちみつを探すことができるでしょう。
5つのおすすめ商品もご紹介しましたので、お気に入りのオーガニックはちみつを見つけて、食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考:
【有機農業関連情報】トップ ~有機農業とは~(農林水産省)
有機農業・有機農産物とは(農林水産省)
有機食品の検査認証制度(農林水産省)
有機加工食品の日本農林規格(農林水産省)