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テーブルに置かれたオーガニックはちみつ

オーガニックのはちみつとは|選び方や安心安全高品質のおいしい有機はちみつも大公開

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2022.01.12

はちみつとは、蜂が採った蜜の成分から作られた甘味料です。はちみつの中には、オーガニックの商品もあります。

そこで、オーガニックのはちみつとはどのようなものなのかや、選ぶときのポイントについてご紹介しましょう。また、オーガニックはちみつを取り入れたい方におすすめのはちみつもご案内します。

オーガニックのはちみつとは?

レモンとオーガニックはちみつオーガニックのはちみつとは、どのようなはちみつであるかご存知ですか?

オーガニックとは「有機の」という意味ですが、はちみつと結びつけるとどんなものかよくわからないという方も少なくないでしょう。ここから、オーガニックのはちみつについて詳しくお伝えします。

オーガニックのはちみつはどこが違うの?

オーガニックのはちみつは、一般的なはちみつとどのような違いがあるのでしょうか。

オーガニックのはちみつにおける有機的な要素は、蜂が採蜜する(蜜を採る)花にあります。オーガニックのはちみつを作るため、養蜂家が採蜜用の花を有機栽培しているのです。

有機栽培とは、化学的な肥料や農薬を使わずに育てること。蜂に有機の花から採蜜させることで、化学的な要素が含まれていない蜜が採れます。

さらに、はちみつへと加工する際にも、非加工、もしくは化学的な要素を工程に加えないことで、オーガニックのはちみつが生まれるのです。

オーガニックのはちみつと一般的なはちみつは、有機栽培した花から採蜜しているかどうか、そして加工工程に化学的な要素が含まれていないかが大きな違いと言えます。

養蜂場に求められる基準が厳格

養蜂場では、オーガニックのはちみつを作る上で、厳格な基準が設けられています。

  • 飼育場から半径3km以内に咲く有機的に生産された作物、野生の花蜜と花粉からの採蜜
  • 高速道路や工場地帯、ごみ廃棄場などの汚染の原因になり得る非農業生産資源と十分な距離を保つこと
  • 人工の餌は有機的に生産されたはちみつを使用すること
  • ミツバチの病気予防処置の目的で化学的に合成された逆症療法の医薬品を使用するの禁止(ミツバチヘギイタダニが発生した場合のみ蟻酸・乳酸・酢酸・シュウ酸・メントール・チモの使用可能)

などが挙げられます。
引用:有機JASと有機はちみつ(日本オーガニック推進協議会)

他にも女王蜂の定期的な更新やみつばちの健康に関する規則的な検査、道具と設備の定期的な消毒などの徹底が求められ、このような厳格な基準をクリアする必要があります。

国産にはオーガニックのはちみつがない?

日本には、農林水産省が管轄する、食品に関連するオーガニックの規格「有機JAS」というものがあり、原料の生産や商品の製造・加工に至るまで厳しい規定が設けられています。しかし、有機JASでは、はちみつに対する基準がありません。

そのため、日本のお店やネットショップで取り扱っているオーガニックはちみつは、基本的に外国産です。

しかし、国内に公的なはちみつのオーガニック認証はないものの、民間団体による「JONA 」という認証が存在します。後ほど紹介する商品にJONA認証を受けたものがあるので、国産のオーガニックはちみつを求めている方はぜひチェックしてみてください。

また、国内でも、海外の有機基準をベースに独自の基準を設けている養蜂場や、海外のオーガニック認証を取得している国産オーガニックはちみつも存在します。

安心品質のオーガニックはちみつを選ぶ方法

オーガニックはちみつとレモン国内にオーガニックはちみつの基準がないということは、どのようにして本物のオーガニックはちみつを選べばいいのでしょうか。購入前にチェックしたいポイントをご紹介します。

1. 認証マーク

オーガニックはちみつを選びたいなら、有機認証マークの有無をチェックしてみましょう。

海外では、はちみつに対してオーガニックの基準を設けている認証機関もあります。たとえばアメリカのUSDAオーガニックや、ヨーロッパを代表するEU認証マークが付いていると安心です。

2. 原料の花で選ぶ

はちみつは、原料の花によって風味や味わいが大きく変わります。

たとえばレンゲの花蜜から採れるはちみつは、クセが少なくマイルドな味わいが特徴です。寒冷地でよく採れるアカシアのはちみつは、上品ですっきりとしており甘ったるさが少なく食べやすい味。クローバーのはちみつは爽やかな甘さと穏やかな香りがあります。

以上、レンゲ・アカシア・クローバーなどは「草花系」の分類です。

珍しいものではコーヒーの花から得られるはちみつもあり、コーヒーの香りや酸味・苦み・コクなどを感じられます。また、ひと頃流行した高級はちみつ「マヌカハニー」は、マヌカという植物から採取され、濃厚なコクやスパイシーな香りを感じられる個性的な味。

ほかにも、トチなどから得られる「樹木系」、栗などから得られる「ナッツ系」、ラベンダーなどから得られる「ハーブ系」などさまざまなはちみつがあります。

1種類の原材料を使用した「単花蜜」だけでなく、複数の蜜源から採取された「百花蜜」もあり、商品ごとに多様な特徴を持っているので、いろんな味を食べ比べて好みのものを探すのもおすすめです。

3. 産地で選ぶ

はちみつは、原産国や産地によって味わいが異なり、栄養価や水分量などの質も変わります。

はちみつには国産と海外産があり、大きな違いは水分量。国産は23%以下、外国産は21%以下という規定があるため、水分量の少ない外国産のほうが味が濃く感じられることもあります。

また、花蜜を採取する場所の気候や環境によっても風味が異なるため、仮に同じ花蜜を使っていても同じ味わいを感じられるわけではありません。花蜜の採取国と最終的な生産地(加工した国)が違う商品もあります。

産地が気になる方は、総合的にチェックして納得できる商品を選びましょう。

4. タイプをチェック

はちみつにはいろいろなタイプがあり、商品名や原材料表示の付近に記載されています。目にしたことはあっても具体的な内容を知らないという方もいると思うので、一緒に確認してみましょう。

純粋はちみつ

純粋はちみつは、「天然はちみつ」「ピュアハニー」などとも表現されます。採取されたはちみつを、余計な手を加えずそのまま商品化したものです。

はちみつが持つ、何十種類ものビタミン・ミネラル・アミノ酸などの栄養価もそのままのナチュラルな状態で、はちみつ本来の濃厚な味わいを感じられます。オーガニックなら化学的な成分も含まれないため、より安心して口にできるでしょう。

加糖はちみつ

加糖はちみつとは、文字通り糖分が加えられたはちみつです。純粋はちみつに甘さを補うために、ショ糖やブドウ糖などが足されています。オーガニックはちみつではあまり見られませんが、人工的な甘味料(添加物)が入っていることもあります。

糖などを加えている分、使用されるはちみつの量が少ないため、低価格で手に入りやすいのが特徴です。甘さと安さを重視したい方には、加糖はちみつが適しているでしょう。

生はちみつ(非加熱)

はちみつを加熱やろ過せず生の状態で封入したものが、「生はちみつ」や「非加熱はちみつ」と呼ばれるタイプです。

花粉などが混ざっているため、やや濁って見えることもありますが、栄養・香り・味・食感、どれをとってもより自然な状態のはちみつを味わうことができます。

このような特徴から、健康に気遣う方やナチュラル派の方には、熱を加えておらずそのままのはちみつを摂取できる生はちみつがおすすめです。

精製はちみつ

精製はちみつは、採取されたはちみつに加熱やろ過といった処理を施したものです。不純物を取り除いたり、水分を飛ばしたり、風味を整えたりすることで品質を安定させるという目的があります。

しかし、栄養素の種類によっては加熱することで失われるものもありますし、はちみつ本来の味や香りも損なわれてしまいます。加工の段階で添加物が加えられることも少なくないため、オーガニックのはちみつを摂取したい方には、精製タイプは不向きといえるでしょう。

5. 価格で選ぶ

オーガニックのはちみつを購入する際は、値段も重要です。

しかし、オーガニックのはちみつは、一般的なはちみつに比べて生産にコストや手間がかかるため、高価なものが多いのも事実。使う場面や頻度などを考え、コスパも考慮して選びましょう。

ギフトにもおすすめのオーガニックはちみつ商品を紹介

瓶にはいったオーガニックはちみつオーガニックのはちみつの特徴や選び方についてチェックしたところで、オーガニックはちみつの購入を考えている方におすすめしたい商品をご紹介します。

それぞれ採蜜される花の種類やこだわりポイントなども違いますので、確認してみましょう。

Mielizia(ミエリツィア)|アカシアのハチミツ

イタリア生まれはちみつブランド「ミエリツィア」のアカシアのはちみつは、EUオーガニック認定済みの純粋はちみつ。ミツバチへストレスがかからないよう環境に配慮し、味わいや風味、質感や色などにこだわった商品です。

ミエリツィアのはちみつは、アカシアをはじめとして、オレンジや百花、栗などのさまざまな植物の蜜から作られた商品がラインナップ。それぞれ異なった風味や味わいを楽しめます。

アカシアから採れるはちみつは、5~6月頃のわずか10日間ほどの開花時期に採蜜され、とても希少価値の高いはちみつです。なめらかな舌触りと品の良い味わいは、ヨーグルトやチーズなどによく合います。

RARE HAWAIIAN(レアハワイアン)|オーガニックホワイトキアヴェハニー

ハワイの豊かな自然の恵みから誕生した「レアハワイアン」のオーガニックホワイトキアヴェハニーは、ハワイのお土産としても人気の高いオーガニックはちみつです。

このオーガニックホワイトキアヴェハニーは、ハワイの大地で育つ「キアヴェ」と言われる木の花から採蜜しており、純度や栄養価が驚くほど高いことで知られています。

ハワイで採れるはちみつ全体のたった3%と言われ、純白なカラーをしていることから「幻の白いはちみつ」とも呼ばれています。

キアヴェは、火山乾燥地帯に広がっている海抜ゼロ地域に育つ木。雨と共に海水も吸い上げることから、ミネラルが豊富なはちみつが出来上がります。

パンにつけたりヨーグルトにかけたりと、そのまま食べたくなるはちみつです。

MEDY-JARA(メディージャラ)|ジャラハニー TA 30+

「メディージャラ」のジャラハニー TA 30+は、「ジャラ」と言われる木の花から採蜜したはちみつです。オーストラリアの「AUS-QUAL」という有機認証を取得しています。

ジャラは西オーストラリアにのみ自生し、2年に1度しか開花しないため、とても希少価値が高いはちみつです。

西オーストラリアは、蜂の病気が世界的にもっとも少ない場所と言われており、養蜂の聖地でもあります。ジャラハニー TA 30+の「30+」は、はちみつのランクを表す数字であり、最高ランクを示しているのです。

非加熱の生はちみつなので、ビタミンや酵素などの栄養が壊されることなく含まれています。健康活性力が高く、甘い口溶けのオーガニックなはちみつを、ぜひ日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。

Rigoni di Asiago(リゴーニ ディ アシアゴ)|ミエルビオ オーガニック ワイルドフラワー ハニー

種類豊富なワイルドフラワーの花蜜を原料とする「リゴーニ ディ アシアゴ」のミエルビオ オーガニック ワイルドフラワー ハニー。それぞれの花蜜が絶妙に混ざり合うことで、風味豊かな味わいとコクを楽しめ、オリジナリティーのあるオーガニックはちみつです。

単花蜜ではなく、多花蜜で作るリゴーニ ディ アシアゴのはちみつは、イタリアの北部や中部の伝統的な作り方を取り入れています。

EUオーガニックマークを取得し、ヨーロッパにあるオーガニックスーパーなどでの取り扱いが多い商品。

加工を行わない生はちみつで、パンやヨーグルトに入れるのはもちろん、紅茶に入れて飲むのもおすすめです。

Royal Green(ロイヤルグリーン)|有機マウンテン・ローハニー

メキシコ生まれのブランド「ロイヤルグリーン」の有機マウンテン・ローハニーは、地球上で最後の大自然とも言われるメキシコの山岳地域で咲いた花々から採蜜したオーガニックはちみつです。

メキシコの山岳地域は非常に空気がキレイな場所。そんなクリーンな場所で育った豊かな植物群から採れるはちみつは、クリーミーでコクのある味わいが特徴です。

高温処理や高圧ろ過処理をしていない非加工の100%オーガニックはちみつで、熟練の養蜂家の優れた技術と愛情が注がれた、高品質でピュアな商品。

Heavenly ORGANICS(ヘブンリーオーガニックス)|100%オーガニックRAWアカシアヒマラヤンハニー

明るくデザイン性のある華やかなボトルが目を引く「ヘブンリーオーガニックス」より、アカシアの有機はちみつを取り上げましょう。

USDAオーガニックとECOCERTの認証を取得しており、グルテンフリー・デイリーフリー・遺伝子組換え作物不使用など、品質にも期待できる商品です。

インドのヒマラヤ山脈ジャンムー地方で採蜜され、フェアトレードの認証も受けています。太陽の恵みをたっぷり浴びて育ったアカシアとハチの結晶ともいえる生はちみつは、香り高くコクも感じられる味わい。おしゃれなデザインなので、ギフトにもおすすめです。

Solmielato(ソルミエラト)|オーガニックロースラ・ブロッサムハニー

クリーミーでソフトな味わいを持つ、スラの花蜜から得られたイタリア産の有機はちみつ。EUオーガニック認証を取得しています。

低遠心分離で抽出されており、本来の風味を損なわずに瓶詰めされた生かつ純粋はちみつです。トーストやお茶に合わせてお召し上がりください。

なお、同じくソルミエラトでは、レモンやオレンジから採取された商品もあります。柑橘系が好きな方は、ぜひそちらもチェックしてください。

TSUKUMOZA/九十九座(ツクモザ)|エスパルセットハニー

養蜂が盛んなキルギス共和国より運ばれてきた、100%オーガニックかつ限りなくワイルドハニーに近い純粋生はちみつ。「エスパルセット」という植物から得られた単花蜜で、和三盆のような品の良い味わいです。

酵素もたっぷり含まれており、スーパーフード並みの栄養価で、疲れた日のひとさじなど健康や美容を目指したい方におすすめ。高級感あるパッケージで、贈り物としても喜ばれるでしょう。

Y.S. Eco Bee Farms(ワイエスエコビーファーム)|100%認証オーガニックローハニー

オーガニック養蜂のグローバルなパイオニアとして活動する「YSエコビーファーム」のオーガニック純粋生はちみつ。USDAオーガニックとOCIAの有機認証を取得しています。

低温殺菌などの加工はしておらず、フレッシュな天然はちみつの香りや味を堪能できるでしょう。クセが少なくまろやかで食べやすい味わいです。

また、品質や内容量のわりに低価格でコスパが良いと評判。オーガニックはちみつを習慣づけたい方にももってこいでしょう。

ヴァンジェリスティ|天然100%オーガニックはちみつ(アカシア)

イタリア生まれ、EUオーガニック認証済みのアカシア天然生はちみつ。豊かな自然を持つトスカーナを中心に、イタリア全土のナチュラルな環境の中で採取された花蜜を使用し、伝統の製法を守って製造されています。

加熱しておらず15~18度という低水分量の「本物のはちみつ」で、濃密で深みのある味わいを感じられるでしょう。パンにつけたり、料理やドリンクに加えたりして、ハイグレードのはちみつを味わい尽くしてみてはいかがでしょうか。

松本養蜂総本場|JONA認証 有機はちみつ 栃の花

日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会(JONA)の認証を受けた、国産初といわれる日本製のオーガニックはちみつです。

日本でも安心安全な有機はちみつを作りたいという思いから、JONAに相談。JONAが世界の有機基準を軸にして独自に設けた基準のもと、苦労の末に作り上げたという、汗と涙の結晶ともいえる商品です。

トチノキから得られた樹木系のはちみつで、トチ特有のサポニンの香りと濃い旨味を持ちつつ、まろやかで飽きにくいおいしさを感じられるでしょう。

ギフトラッピングや熨斗紙にも対応してくれるため、プレゼントにもおすすめ。ミカン科の植物「キハダ」の有機はちみつもあり、トチはちみつとのセット商品も用意されています。

COSTCO(コストコ)|カークランドシグネチャー 有機はちみつ ベアージャグ

会員制倉庫型店「コストコ」のプライベートブランド「カークランドシグネチャー」では、オーガニック商品も多数取り扱っています。

有機はちみつベアージャグは、かわいらしいクマの形のボトルに濃厚な生はちみつがたっぷり詰まったUSDAオーガニック認証済みの商品。目にも楽しく、子どもがいる家庭の食卓やカウンターにぴったりでしょう。

なお、同じくカークランドシグネチャーで、オーガニックではないタイプのクマ型のはちみつもあるので、購入の際はどうぞお間違えなく。

オーガニックはちみつは海外産のものが多い!国産にこだわりたいなら「松本養蜂総本場」がおすすめ

高級なオーガニックはちみつ
オーガニックのはちみつは、基準が難しいため日本では公的な規定がなく、外国製の商品が多く流通しています。

しかし、限られたなかでも、松本養蜂総本場というところで国産初のオーガニックはちみつが作られていることがわかりました。「有機はちみつ 栃の花」は、JONA認証を取得しており、品質にも非常にこだわって作られています。

生産者の努力の成果が報われ、農林水産大臣賞を受賞した商品。内容量や花蜜の種類も選べるので、好みのものを選択してみてください。ギフト対応もしてくれるので、贈り物にしても喜ばれるでしょう。

これからオーガニックはちみつを食べてみたいという方は、ぜひ今回の内容を参考に、お気に入りの一品を見つけて取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考:
【有機農業関連情報】トップ ~有機農業とは~(農林水産省)
有機農業・有機農産物とは(農林水産省)
有機食品の検査認証制度(農林水産省)
有機加工食品の日本農林規格(農林水産省)

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