菜食主義者であるヴィーガンは、どんな食生活をしているのでしょうか。ヴィーガンは、細かく分けるとさまざまなタイプに分かれています。
それぞれのタイプの特徴やタイプごとの食生活についてご紹介します。ヴィーガンを含むベジタリアンの種類についても、併せてご紹介します。また卵を摂取するオボ・ベジタリアンについても解説します。
ヴィーガンは卵もNG?
動物性食品を一切摂取しない食事方法を行うヴィーガンは、卵の摂取も禁止されています。ヴィーガンとは、具体的にどのような食事方法をし、どこからが禁止要素になっているのでしょうか。
またヴィーガンの類似種類やその特徴について詳しくご紹介しましょう。
ヴィーガンは卵もNG! ヴィーガンの定義とは?
ヴィーガンの定義には、どのような基準が設けられているのでしょうか。ヴィーガンは、一言で言うと動物性食材を一切口にしない完全菜食主義のことを指します。具体的にどのような定義があるのかを次から解説します。
ヴィーガンはベジタリアンの一種!
ヴィーガンは、大きな括りとしてベジタリアンの一種です。ベジタリアンは、主に植物性の食材を口にするため、一見ヴィーガンと同じように感じますが、ヴィーガンよりも食べられるものの幅が広いことで知られています。
一方ヴィーガンは、完全菜食主義であるため、動物由来の食べ物を一切口にないことから、ピュア・ベジタリアンとも呼ばれています。
あらゆるベジタリアンの中でもフルータリアンやホールフード菜食などと共に「狭義のベジタリアン」にカテゴリーされており、植物性食材に徹底したベジタリアンの一つです。
食用や衣料用にするために動物を傷つけることをできるだけ避ける
ヴィーガンは、食生活において動物由来のものを避けるだけでなく、衣類など身につけるものにもできるだけ動物要素を取り入れないことで有名です。
動物由来の食品や衣料を作り出すということは、動物を傷つけることにも繋がります。動物愛護の観点からヴィーガンを取り入れる人達は、動物への危害を避けるという考えを大切にしています。
ヴィーガンにはタイプで避けるものが違う?
ベジタリアンの一種であるヴィーガンの中にもさまざまなタイプがいます。ヴィーガンのタイプによっても、積極的に取り入れているものや摂取を避けている食材は異なります。
そんなヴィーガンについて、それぞれタイプ別の特徴をご紹介していきます。
エシカル・ヴィーガン
「倫理的な」という意味を持つエシカル要素を取り入れた「エシカル・ヴィーガン」。
エシカル・ヴィーガンは、動物の命の尊重から実践するヴィーガンであり、地球や動物を犠牲にしない生き方を目指しています。エシカルは、持続可能な社会を目指すための模範という捉え方ができるため、地球環境を考慮した取り組みの一つとも言えます。
生態系を守ることや動物の命の尊さを感じてヴィーガンを取り入れている方を指しています。
ダイエタリー・ビーガン
「ダイエタリー・ビーガン」は、食事面でヴィーガンを実施するヴィーガンのことを指しています。そのため衣類などには革製品や毛皮なども身につけることもあります。
このダイエタリー・ビーガンは、健康面においてヴィーガンを取り入れたい方に多いヴィーガンのタイプと言えます。また日本人でヴィーガンを取り入れている方は、このダイエタリー・ビーガンにカテゴライズされる方が多いのも特徴です。
フルータリアン
ヴィーガンの中には、果物や果物野菜、ナッツのみを摂取する「フルータリアン」というジャンルのヴィーガンもいます。
フルータリアンは、「植物にも命がある」という考えを重んじるヴィーガンの一種です。
野菜などを含む植物はその野菜が出来上がることが最終地点になり、一度収穫するとそれ以上の変化がない植物もあります。
しかし果実は木が成長する過程の中で起こるため、「命をもらうこと」には繋がらないとされています。毎年できる果実を食べるフルータリアンは、ヴィーガンを超えた究極の狭義ベジタリアンです。
ホールフード・ベジタリアン
「ホールフード・ベジタリアン」は、完全菜食主義であることに加え、精製食品(白米・白砂糖)を避けた食生活をする人たちを指します。
別名グルテンフリー・ヴィーガンとも言われており、白米や小麦を避け、全粒粉などを中心とした食生活をしています。小麦などにアレルギーを持つ方でも取り入れやすいベジタリアンです。
ロー・ヴィーガン
ヴィーガンの中には、調理方法にこだわったヴィーガンもいます。「ロー・ヴィーガン」は、完全菜食主義をベースに、46℃以下で調理することを条件としています。調理にこだわり、さらに食材の酵素を活かした料理を楽しむこともできるヴィーガンです。
ベジタリアンにも種類がある! 卵も食べられるオボ・ベジタリアンとは?
「狭義のベジタリアン」にカテゴライズされているヴィーガン以外に、ベジタリアンには、どんな種類があるのでしょうか。ヴィーガン以外のベジタリアンの特徴も併せてチェックしていきましょう。
また、ヴィーガンでは食べることのない卵を食べるオボ・ベジタリアンについても詳しくご紹介します。
オボ・ベジタリアンは卵を使った食品や料理がOK!
「オボ・ベジタリアン」という言葉を聞いたことがありますか?このオボ・ベジタリアンの「オボ」とは、卵を表す言葉です。
通常のヴィーガンの食生活で口にすることのない、動物性食品に分類される卵の摂取をが認められたベジタリアンです。卵はタンパク質を豊富に含んでいることもあり、ヴィーガンやベジタリアンに不足しがちなタンパク質を卵から摂取することができます。
卵以外には他のベジタリアン同様、肉や魚、乳製品の摂取を避けますが、これからベジタリアンやヴィーガン生活に挑戦するという人にとっては、比較的取り入れやすい方法であると言えます。
ほかにはどんな種類がある? ベジタリアンの種類を紹介
ベジタリアンの種類は、オボ・ベジタリアンやヴィーガン以外にもさまざまな種類があります。ヴィーガンのタイプ同様にそれぞれの特徴や積極的に摂取するもの、そして避けるべきものなども合わせてご紹介致しましょう。
ラクト・オボ・ベジタリアン
「ラクト・オボ・ベジタリアン」は、乳製品を表す「ラクト」と卵を表す「オボ」を摂取するベジタリアンです。
ベジタリアンの入門編とも言うことができ、主に肉や魚を避けることを目的にしています。料理の制限も少ないベジタリアンですので、軽めにベジタリアン要素を取り入れたい方にもおすすめです。
ラクト・ベジタリアン
「ラクト・ベジタリアン」は、植物性の食材に加えて、乳製品を摂取するベジタリアンです。乳製品は牛のお乳から摂取することができ、動物の命を奪うわけではないという考え方です。
また乳製品は、チーズ、バター、ヨーグルトなどさまざまな加工方法があり、お菓子などにも使うことが多い食材であることから、スイーツ好きの方も多いベジタリアンです。
オリエンタル・ベジタリアン
ベジタリアンの中には、ダイエタリー・ヴィーガンの一種である「オリエンタル・ベジタリアン」と呼ばれる種類があります。このオリエンタル・ベジタリアンは、お坊さんの修行食である精進料理でも有名です。
精進料理を含むオリエンタル・ベジタリアンは、精の付く食材であるにんにく、にら、らっきょう、ねぎ類などの五葷(ごくん)を避けたベジタリアンです。精の付く食材を避けることで雑念を打ち消し、精神を研ぎ澄ます生活を送りたい方におすすめです。
ヴィーガンは卵もNG! 卵好きな人はオボ・ベジタリアンから始めてみては?
ヴィーガンは、植物性食材のみを口にする主義であるため、卵を一切口にすることはありません。
しかしヴィーガン以外のベジタリアンであるオボ・ベジタリアンは、卵を摂取する種類のベジタリアンです。
ベジタリアンには、ヴィーガン以外にもさまざまな種類がありますので、植物性食材をメインにした食生活を始めたい方は、それぞれの特徴をチェックして、自分に合うベジタリアンを探してみてはいかがでしょうか。